昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載THIS WEEK

高木毅前大臣の下着泥棒を自民党が認定したお家事情

「女性宅に侵入し、現行犯逮捕されていました」

 1月13日、高木毅前復興相(61)の約30年前の“下着ドロ疑惑”について、山本拓自民党福井県連会長(64)が県連独自の調査結果を発表した。国会議員のスキャンダルを身内が独自調査した上で、“クロ認定”するのは異常事態だ。山本氏が説明する。

「昨夏の参院選で農協や女性団体からの突き上げが厳しかった。『(次期衆院選で)高木さんは絶対にダメだ』って言われちゃってね。だから『疑惑は徹底的に調査する』という党の公認基準に従って県連として調査会社に依頼して調べてもらったんです。まぁ高木さんは仕方ないわなぁ……。(次期衆院選で)県連が党本部に(公認申請の)推薦を出すことはまず不可能ということですよ」

 一方、「(下着窃盗について)そのような事実はありません」と事務所を通じて疑惑を否定した高木氏。

 実は山本氏とは“国取り合戦”を繰り広げた因縁がある。地元雑誌「北陸政界」の法水裕貴代表の話。

「定数減となった前回衆院選で福井2区を争い、解散2日前にようやく党本部裁定で決着した。高木氏が選挙区を勝ち取り、山本氏は比例に回る代わりに名簿順位は2回連続上位という異例の優遇措置でした。しかし、山本氏からすれば選挙区という“お国”を奪還し、秘書を務める長男に地盤を譲った上で引退したい考えではないでしょうか」

「現職も候補者差し替えもありえる」と公言する二階俊博幹事長の意向もささやかれる。

大臣にならなければ…
Photo:Kyodo

「二階氏は『事を荒立てることなくスムーズに(高木氏の公認を)外せ』と内々に指示しているようです。ちなみに山本氏は二階派、高木氏は細田派です」(政治部記者)

 国会開会直前の思わぬ“敵失”に野党も勢いづく。

「今週の国対役員会で当然議題に上がると思います。大臣が国会で虚偽答弁をしたことを自民党自身が認めたわけですから、首相の任命責任も問われるでしょう」(民進党議員)

 一方の高木氏はというと「念願の国対筆頭副委員長ポストを射止めて有頂天」(前出・政治部記者)と危機感は乏しい様子。

「調査結果が報じられた13日の夜、敦賀市内の飲み屋でお気に入りの『黄昏のビギン』を熱唱して騒いでいました。自粛するのが普通かと思うのですが……」(地元関係者)

 政治家人生の黄昏もビギン。