文春オンライン

深夜番組が厳しい時代にテレ東『ゴッドタン』が13年続く理由とは?――佐久間宣行×てれびのスキマ

「2018年のテレビバラエティを語ろう」#2

note

テレ東会長から「佐久間、面白かったぞ」

スキマ ほんとに何でもないときから声をかけた人たちが、繰り返し繰り返し、つないでくれていると。

佐久間 そういう意味でいうと、今回の「マジ歌」はよく見たら豪華だなと思ったんですけど。でも、審査員席にいるノブ君も、東京で伸び悩んでた頃からお仕事してたから(笑)。それでスターになって、来てくれている。そういうお陰で続いているという感じがしますね。実はフットの後藤さんとか秋山くんとかはこの1年でテレ東は『ゴッドタン』しか出てないかもです。

スキマ ああ、確かにそうかもしれない。

ADVERTISEMENT

佐久間 『ゴッドタン』でしか見ないよという、今までの流れはあると思いますね。

スキマ 『ゴッドタン』はもうずっと面白いです。アナウンサーの松丸さんも育休から帰ってきて。帰ってき方がまたすごかった。

佐久間 コロッケのものまね(笑)。

スキマ 池上彰さんの番組に出てる人とは思えない。好きなエピソードがあって、佐久間さん、ツイッターでつぶやかれていて。去年でしたっけ、テレ東の高橋(雄一)会長がクルマの窓を開けて、「佐久間、面白かったぞ」と言ってくれたと。

佐久間 ああ、数字が悪かったときですね。『ゴッドタン』ゴールデンスペシャルの。会長がわざわざ、面白かったぞと言いに来て。うちの会長は性格がいいんで(笑)。ここまでやってくると不思議なもので、『ゴッドタン』に関してはテレビ東京の全体が「あったほうがいい」番組ぐらいには思ってくれている、という感じはします。

『ゴッドタン』を見てテレ東に入社する若手も

スキマ 「マジ歌ライブ」の集客の話もそうですもんね。

佐久間 あとは『ゴッドタン』を見て、テレビ東京いいなと思って入ってくる子たちもけっこういるみたいで。

スキマ それは強いですね。新入社員でバラエティをやりたいという人もけっこう多いんですか。

佐久間 いますね。でも、入ってきても、結局『ゴッドタン』的な番組はもうたぶん、世の中的に作れないから。自分のものを開発するしかないんですよ。だから、いいか悪いかは置いておいて、うちだったら上出(遼平)が作った、『ハイパーハードボイルドグルメリポート』とか、また全然違う文脈のものが文化として残っていく番組になるんだと思うんですよね。僕がテレビ東京に入ったときにはお笑い番組はゼロでしたからね。

スキマ また新たな若手が時代に合ったバラエティを作っていく、と。2019年も『青春高校』と『ゴッドタン』を楽しみにしています。今日はありがとうございました。

写真=鈴木七絵/文藝春秋

#1より続く)

 
深夜番組が厳しい時代にテレ東『ゴッドタン』が13年続く理由とは?――佐久間宣行×てれびのスキマ

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー