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京都のマンションポエムが、やたら“中心”という言葉を使いたがる理由

2019/01/20

 今回は京都・中京区のマンションポエム鑑賞である。緊張する。千葉なんぞで生まれ育ったぼくにとって、京都は恐れ多い街だ。ぶぶづけの話や京女の怖さなどを聞かされてきた東者は萎縮せざるを得ない。

©iStock.com

京都の中心・中京区のマンションポエムは“こわい”

 京都出身・在住の友人は何人かいて、みんな竹を割ったようにさっぱりとした性格のナイスガイたちだ。しかし彼らは京都の端の方に住んでいる。京都といっても広い。割った竹は嵯峨野のものではない。なので、今回のマンションポエム分析対象である中京区という中心地はやっぱりこわいままなのである。おそるおそる当該エリア物件のウェブサイトを覗いてみよう。

 中京区といえば、その名の通り京都の中心も中心。ポエムも「センター推し」である。

大和ハウス工業「プレミスト京都 烏丸御池」ウェブサイトより
フージャースコーポレーション「デュオヒルズ京都室町通 鯉山町」ウェブサイトより

「正鵠」にはおそれいったが、まあふつうにマンションポエムらしいマンションポエムだ。「ふつうじゃないだろう」というご意見もおありかと思うが、マンションポエム界においてこれは平熱のテンションだ。安心した。

 しかしさらに読み込んでいくと、やはり期待通り古都ならではの剣呑な空気が漂ってくる。「中心」の表現がふつうじゃないのだ。

【洛中の中心地に、新たな京都邸宅を。】
(積水ハウス「グランドメゾン京都御池通」ウェブサイトより)

【この国の中心を担い続けた洛中にあって、メインストリートたる御池通沿い】
(積水ハウス「グランドメゾン京都御池通」ウェブサイトより)

【平安京の中心部に位置して。】
(伊藤忠都市開発「クレヴィア京都 二条」ウェブサイトより)

「洛中」そして「平安京」ときた。さすがである。