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ロシア極秘文書を入手 プーチンの“二島返還”に対する本音とは?

〈プーチンとロシア連邦の政府首脳らは、日本への二島返還後、遅れて択捉と国後を移譲する可能性について協議するつもりは一切ない〉

 そう記されているのは、元外務官僚の原田武夫氏(原田武夫国際戦略情報研究所代表)を通じ、「週刊文春」が入手したロシア政府の極秘レポートだ。

安倍首相とは25回目の首脳会談へ ©共同通信社

「作成者はロシアの大統領府、外交、安全保障当局に太いパイプを持つ人物。当局関係者への綿密な聴き取りを基にまとめられました」(原田氏)

 今月、プーチン大統領と首脳会談に臨む安倍晋三首相。両首脳は昨年11月、平和条約締結後の歯舞・色丹二島の返還を明記した日ソ共同宣言を交渉の基礎にすることで合意した。レポートは、プーチン氏が“二島返還”に応じる理由をこう解き明かす。

〈クリミア併合について西側諸国から、国際法や自由民主主義の価値を侵すと厳しい批判に晒されている。日ソ共同宣言をこうした形で履行できれば、その領土を失おうとも国際的な法的義務を守る国家だと明確に示すことができる〉

 二島返還に際しては、ロシアは〈国民と地域レベルで住民投票を実施する〉という。

 だが、レポートからは日露間の隔たりが大きいことも窺える。日本では二島返還後の国後・択捉二島の交渉継続に期待を寄せる声も多いが、冒頭のようにプーチン氏はそこで交渉を打ち切る構えだ。