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経営危機のスルガ銀行救済に、新生銀行社長が前向きな理由とは?

2019/01/25

 シェアハウスを巡る不正融資で経営危機に瀕しているスルガ銀行。昨年4~9月だけでも6700億円を超す預金が流出する中、金融庁はスルガ救済のために各地銀に“奉加帳”を回している。

「地銀を所管する金融庁銀行第二課から『500億円預金して欲しい』と依頼された地銀もあるそうです。20年前の“護送船団方式”を思い出しました」(メガバンク幹部)

工藤社長は「返せるものなら返したい」 ©共同通信社

 一方で、金融庁はスルガの受け皿探しを急いでいる。静岡銀行や、横浜銀行を傘下に持つコンコルディア・フィナンシャルグループなどが候補に挙がっているものの、「スルガの資産内容がどこまで劣化するか底が見えず、各行とも逡巡している」(同前)という。金融庁は、住宅ローン販売でスルガとは提携関係にあるゆうちょ銀行にも救済を打診したが断られた。

 そうした中、買収に意欲を見せている銀行がある。

「日産自動車前会長、カルロス・ゴーン被告が私的損失18億円を日産側に付け替えた特別背任事件の舞台となった新生銀行です。このゴーン氏事件の発覚と前後して、工藤英之社長が少人数のアナリストとの面談で『スルガを“受けたい”』と漏らしたといいます」(金融庁関係者)

 2000億円を超す公的資金を抱え、返済の目途すら立っていない新生銀行だが、

「中核は、個人向けの消費者金融や不動産融資。同じく個人向けの不動産融資が主軸のスルガとは親和性が高いと言えます」(同前)