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1億円強盗事件に衝撃の結末 協力したのは“身内”だった

 しばしば最も身近な裏切り者を伴うのが緻密な計画犯罪の傾向だ。織田信長に対する明智光秀、カエサルに対するブルータス。今回の被害者は約1億円相当の強盗に遭った男性社長(41)。裏切ったのは4年来、四六時中行動を共にしていた秘書兼運転手の男、中川涼容疑者(26)だった。

送検される中川容疑者(ANNニュースより)

 警視庁捜査一課は1月13日、強盗などの疑いで中川を逮捕した。社会部記者の話。

「昨年1月、東京・渋谷で社長が車で帰宅するなり覆面の3人組に襲撃され、鉄パイプなどでめった打ちにされました。さらに車内で縛られた上に『殺すぞ』と脅迫され、金庫にあった現金約4000万円と定価6300万円の腕時計『オーデマ・ピゲ』などが奪われた。犯行形態からして被害者に近い筋に協力者がいるとみられていましたが、それが当日も社長と一緒にいて暴行もされた中川だったのです。実行犯グループは社長の家族構成だけでなく、当日会食していた飲食店まで把握しており、それも含めて中川が情報を提供していたとみられています」

 捜査一課は昨年7月、実行犯の3人を逮捕。さらに同年11月、指示役だった自営業の30代の男ら2人を逮捕し、いずれも強盗などの罪で起訴された。指示役の男は社長と面識があったといい、社長の羽振りの良さに目をつけて犯行を思い立ったとみられる。

「この男は地下格闘技の世界では名が通っており、それなりにファンもいたようです。ただ、地下格闘技はギャラも低く、半グレや暴力団と親和性の高い団体もある。過去にも別の地下格闘家が別件で逮捕されており、この男も強盗などで生計を立てていた可能性があります」(同前)