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迷惑ファンを出入り禁止 矢沢永吉が強硬措置に出た理由

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キャロルのヴォーカルとしてデビューしたのは1972年 ©文藝春秋

 NGT48・山口真帆(23)への暴行事件が示したのが、「アイドル(アーティスト)」と「ファン」との間の、距離感の難しさだろう。ファンは少しでも近づきたい。アーティスト側にとってもファンサービスは大事。だが……。

 ロック界のカリスマ・矢沢永吉(69)が、21日付け公式HPで私設応援団長Aに対し「コンサート出入り禁止」を発表。これも、そのせめぎ合いの表れといえる、と音楽記者は指摘する。

「永ちゃんのファンはリーゼントに特攻服など、ルックスの過激さで知られたが、近年『誰もが来場しやすいコンサートを』という矢沢の希望で、特攻服だけでなく旗振り、煽り、飲酒などを禁止した」

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 だがAは再三の注意も聞かず迷惑行為を繰り返し、ファンから『恐くて行けない』といったクレームが多く寄せられていたという。

「“出禁”という強硬措置に踏み切ったのは、コンサートこそが矢沢人気を長く支えてきた原動力だから。70を目前にした今も毎年、東京ドームを始め大箱を巡る全国ツアーを開催。動員だけでなくグッズ販売も凄い。商標登録している“E・YAZAWA”のロゴ入りタオルはファンの必携品として売れ続けている」(興行関係者)