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連載DMM亀山会長に聞いてみた。

DMM亀山会長が「中小企業でも税金はちゃんと払ったほうが得」と語るワケ

DMM亀山会長が「中小企業でも税金はちゃんと払ったほうが得」と語るワケ

かめっち会長の相談室

2019/06/21
note

Q 経理担当者を変えたら納税額が大きくなり困っています。

 妻と二人で始めて創業8年、従業員20人の小さな会社を営んでおります。先日、妻の出産をきっかけに新しい経理の社員を入れたのですが、前職が大手企業のせいか融通が利かず、納税額も大きくなり困っています。大手には大手の、中小には中小のやり方があると思うのですが、彼を会社に馴染ませるにはどうしたらいいのでしょうか?(40代・男性・自営業)

A これまでは奥さんがなるべく法人税がかからない経理をしていたんだと思うけど、彼を会社に馴染ませるんじゃなくて、この機会にあなたの考え方を変えてみるのがいいかもしれないね。

「融通が利かない」というのは想像するに、たぶん「経費は公私の区別をつけてください」とか言われてるんじゃないかな。

 

 大抵の中小企業は経営者が100%株主。会社の資産も借金も個人と一体だから、納税を少しでも減らしたい気持ちは痛いほど分かる。俺も若い頃に、家族だけで飲食店をやっていた頃は税金を少しでも安くするための決算書を作っていた。店の食材を食べたり、私物でも領収書を貰ったりと、とにかく何でもかんでも会社の経費にしまくっていた。

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 だけど、ビデオレンタル店で社員が増えだしたあたりから、ちょっとずつ考え方を変えてね。それまで無料で観ていた店のビデオも自らレンタル料を払い、公私の区別をつけるようになっていったんだ。でもね、それはべつに納税の義務に目覚めたというわけじゃなくてね。「そのほうが結局は得だ」という結論に至ったからなんだよ。