昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

連載シネマチャート

自分の死を『たかが世界の終わり』と言い放つことができるか

シネマチャート

〈あらすじ〉

人気劇作家のルイ(ギャスパー・ウリエル)は、家族に「もうすぐ死ぬ」と伝えるために、12年ぶりに帰郷する。母(ナタリー・バイ)と妹(レア・セドゥ)はルイを大歓迎するが、ルイにコンプレックスを抱いている兄のアントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)は無愛想でそっけない。彼の妻(マリオン・コティヤール)はルイとは初対面だが、彼が何かを抱えていることを察知する。よそよそしい空気が流れた昼食後、ルイとアントワーヌはタバコを買いに車を走らせるが、兄弟の溝は埋まらない。そしてデザートを囲みながら、いよいよルイが本題を切り出す。

〈解説〉

『Mommy/マミー』のグザヴィエ・ドランの脚本・監督作は、家族の愛の物語。揺れ動き交錯する感情をドラマティックに抽出する。第69回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。99分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆贔屓スターの競演で期待したが、密室的セリフ劇で息苦しい。家族間のネガティブな心理をつついて面白い?演技に注目。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★☆☆☆力量はあるが、神経と自意識の揺れで心の傷を彫る方法は手詰りになる。ドランの流儀を、もっと前に見抜くべきだった。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★☆☆家族それぞれのエゴにゲッソリしつつ魅了され、諦めることを悟るルイに共感すればするほど疲労困憊。家族愛の果て。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★放蕩息子の帰還を起点とした骨太の家族劇。達者な役者陣の心理戦。小児性から抜けてきたドランの堂々たる演出に感服。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆ドラン6作目の貫禄。顔の映画。彼の魔法でゴダール女優もボンドガールもオスカー女優も映画に生息する美しき女に。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
©Shayne Laverdière, Sons of Manual
INFORMATION

「たかが世界の終わり」(カナダ・仏)
2月11日(土)より、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他全国順次公開
監督:グザヴィエ・ドラン
出演:ギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、レア・セドゥ、ナタリー・バイ ほか
http://gaga.ne.jp/sekainoowari-xdolan/