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25万部超え! キンコン西野の絵本はなぜ売れる?

絵本発売イベントでの西野

 お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣(36)が、昨年10月に「にしのあきひろ」の作家名で出版した絵本『えんとつ町のプペル』(幻冬舎)。様々な形で話題になり、すでに25万部を超える驚異的なヒットになっている。

「“好感度低い芸人”の代表格とされる西野にはアンチも多い。今回の絵本も『2000円は高い』と批判が起きていました。すると西野は『お金ではなく恩を贈り合う時代』と今年に入りネットで無料公開。賛否両論ありましたが、結果的に実物を手に取って見たいという人が増え、アマゾンの絵本部門でたちまち1位になった」(出版関係者)

 西野は1999年に梶原雄太(36)とコンビを結成したが、以前から本業以外で注目される異色の存在だった。

「ブログやツイッター、インタビューなどで『ウォルト・ディズニーを倒す』などと世の中を煽るようなことを言ったり、仲間内の放送作家の本を批判したりして、話題になった。批判も多いですが、常に我が道を行くタイプです。

 もともと高校の先生に美大進学を勧められるほど絵は上手くて、09年に初めての絵本を上梓。翌年の2冊目では絵の個展まで開催した。12年に出した『オルゴールワールド』はタモリの原案によるもので、西野が本格的に絵本に専念したのはタモリが『面白い』と評価したことが後押しになったと言われています」(在阪スポーツ紙記者)

 芸能デスクが西野の“戦略”を解説する。

「西野は芸人としてもそれなりに売れていましたが、トップクラスと比べて“勝ち目はない”と早々に見切りをつけた。絵本作家だけでなく“街作り企画”などクリエイターとして活動してきた」

 今回の絵本も独特な作り方だった。

「制作費はクラウドファンディング方式で募り、最終的に4000万円を超える資金を集めています。制作日数は4年半。『映画や舞台は監督、役者で作るのに、なんで絵本は1人で作るの?』と言って、原案から絵コンテまでは西野が作り、あとは33人のイラストレーターを使った異例の分業制をとった。絵本の内容は、4000mの崖に囲まれ、青空も星も知らない町の物語。たしかに完成度は高く、大人も子供も楽しめます」(同前)

 多芸は無芸じゃない!?

えんとつ町のプペル

にしの あきひろ(著)

幻冬舎
2016年10月21日 発売

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