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フジ亀山社長がカメ頼みで作った「テレビの泉」のご利益

source : 週刊文春 2015年12月17日号

genre : エンタメ, テレビ・ラジオ, 社会

 10月30日に発表されたフジ・メディア・ホールディングスの上半期決算の発表で、開局以来、初の赤字転落することが明らかになったフジテレビ。

「視聴率の低迷続きで、広告収入が激減、回復の見込みもありません。社内では赤字を見越し人件費、製作費のカットが続いている。低迷の原因は亀山千広社長にあるのではないかと、社員の間では不満が高まっています」(フジテレビ社員)

亀山千広社長 ©文藝春秋

 前出のフジテレビ社員が続ける。

「20代社員の年収は600万円台と、今や一般企業と同じレベル。しかも、彼らは会社から『これからも同じ給与とは限らない。住宅を買うときはボーナス払いでローンを組まないように』と釘を刺されています。一方で、経営を傾かせた戦犯である45歳以上の世代は変わらず年収1800万円以上という高収入を確保。こうした格差拡大も社長批判の一因となっています」

『踊る大捜査線』などを手掛けた敏腕プロデューサーとして名を馳せた亀山社長だが、経営者としては苦戦続きのようだ。

「亀山社長が手掛けた“三大プロジェクト”と呼ばれるものがあります。第一に『笑っていいとも!』の終了、第二に『グリッター8』と呼ばれる社屋の電飾化、そして第三が『テレビの泉』の設置です。しかし、そのどれもが上手く行っているとは思えません」(フジテレビ関係者)

 第一の『笑っていいとも!』終了後、後継番組『バイキング』は視聴率低迷で迷走。第二の電飾イベントも知名度はイマイチ。

「これは亀山さんの『やっぱりフジテレビっていうのはキラキラしてないとダメだろ』の一声で始まったという噂です。物理的にキラキラすればよいという、まさにバブル世代そのままの発想(笑)。社員からは『まるで“出ないパチンコ屋”みたいだ』との声があがっています」(同前)

 そして“苦しいときのカメ(神)頼み”と言わんばかりの第三の秘策が、「テレビの泉」。正面玄関に今年5月にお目見えした噴水は、公式にはイタリア・ローマにある「トレビの泉」をもじって名付けられたとされるが、別のフジテレビ社員はため息をつく。

「フジの経営陣が風水師に見てもらったところ『亀には水が必要です』と言われて、『テレビの泉』の設置が決まったと聞いています。地面を掘り起こして水を引いているので、工事には億近いコストがかかったとか。社員の間では『風水に頼るなんてそこまで業績が悪いのか』と、動揺が広がりました」

 現地を訪れると、観光客はゼロ、トレビの泉のごとくコイン等が投げ入れられている様子もない。

 フジテレビ広報部の話。

「『テレビの泉』も『グリッター8』も発案者は社長ではありません。『テレビの泉』の制作費用はご指摘(億近い)ほど高額なものでは全くない。(風水のアドバイス?)そういう所を参考にしたかもしれませんが、あくまでフジテレビの新名所として楽しんでもらえるものをと制作しました」

 赤字転落を受けた11月27日の会見では「ブランドイメージをゼロから変えていく覚悟が必要だ」と力説した亀山社長。“カメ頼み”のご利益やいかに?