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プチ鹿島
2017/02/17

「私は朝日に勝った」 波紋を呼んだ安倍発言をファクトチェック!?

産経vs朝日を野次馬的に考察する

東スポと「ゴシップを寝かせておく」

 このとき気になったのは朝日の謝罪云々より「産経の手にも『吉田調書』が渡ったのは、官邸側が産経にリークしたのではないか」という見方もあったこと。

「慰安婦報道に続き朝日Wパンチ…福島原発『撤退誤認』リーク元は政府か」(東スポWeb 2014年08月21日)

《今回の産経新聞の記事は、政府がお膳立てしなければ成立しない内容。別の関係者によると「吉田調書は安倍政権下のトップシークレット。それが漏れるということは政府が産経に橋渡ししたとしか思えない」》

 なんだ「東スポ」か、と思ったあなた。東スポやタブロイド紙には確かにゴシップは多いが、「そういえばあの時の記事って今回につながるな」と思い出す場合も多い。気になる噂は脊髄反射せずにとりあえず心に留め置いておく。私はこれを「ゴシップを寝かせておく」と名付けている。

※第一次安倍政権時からの安倍vs朝日の読み比べについては、来月に出る新刊『芸人式 新聞の読み方』で詳しく書いてますので是非読んでください(宣伝)。

伝統の朝日産経戦、ふたたび

 冒頭の産経の記事に戻ろう。

 つまり安倍首相が「朝日に勝った」とトランプに語ったのが本当なら、その勝利とは「朝日」の「吉田調書スクープ」謝罪であり、一緒に沸き起こった朝日バッシングを指していると考えられないだろうか。しかも今回記事を書いているのはまたしても「産経」。大事な野次馬ポイントである。日米首脳会談をネタに、伝統の巨人阪神戦ならぬ「朝日産経戦」がまたしてもおこなわれていたのだ!

 実際あれ以来の「朝日」は安倍政権に対しておとなしい印象がある。

「産経」が「安倍、朝日に勝った」エピソードを報じた日(日米首脳会談直前の2月11日)、「朝日」は何を書いていたか。

「日米首脳 似た者同士?」と題し、「ゴルフ 肉好き 世襲 再起」とキーワードを並べていた。ワイドショーみたいな普通の記事。

 会談後は、「米メディアからは『おべっか』などと冷ややかな声も出ている」(2月12日)と、海外メディアの口を借りてチクリ。ちょい弱腰。

ハマグリを「ファクトチェック」する前に……

 ところで私はここで提案したいのだが、この前日に「朝日」はこんな宣言をしていた。

「ファクトチェック 政治家発言 点検します」(2月10日)

2月10日朝日新聞朝刊より

 ファクトチェックとは「政治家らの発言内容を確認し、その信憑性(しんぴょうせい)を評価するジャーナリズムの手法」と説明し、この日は「安倍首相 1月20日の施政方針演説」を取りあげていた。

 安倍首相の「兼山(けんざん)のハマグリは、土佐の海に定着しました。そして350年の時を経た今も、高知の人々に大きな恵みをもたらしている」という演説に対し、

《高知県漁業振興課によると、2015年のハマグリの漁獲量は約400キロ、60万円相当だ。県内の主な産地にたずねると、県漁協入野支所(黒潮町)は「組合員が15人ほど従事しているが、メインはあくまでもウニなど他の漁だ」》

 と「ファクトチェック」。首相の「今も、高知の人々に大きな恵みをもたらしている」というハマグリ演説は「言いすぎ」と「朝日」は判定した。

 あの、ハマグリも大事ですが……

 ここはさっそく「朝日に勝った」という「産経」と首相の「ファクトチェック」をしてみたらどうだろう!?

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