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佐渡島 庸平
2017/03/09

就職より起業をしたいという大学生に伝えたいこと

佐渡島庸平さんに聞いてみた。

Q 起業しないとこれからの世の中はやっていけないと思います

 都内の大学に通う20歳の男性です。

 これからの世の中は普通の企業に入ってサラリーマンになるのではなく、起業家として生きていくべきだと思って、現役、一浪と慶応SFCを受けました。でも力が足りず、いまの大学に入り、現在2年生です。

 経営学部なので、いろんな企業のケーススタディを学んだりしていますが、やはり実践だと思ってIT系企業などでバイトもしています。回りの友人たちは3年生から就職活動に励むようですが、僕は自分で事業を立ち上げたいと思っています。

 ゼロから事業を立ち上げて成功されている佐渡島さんに具体的なアドバイスをいただけないでしょうか。(21歳・男性)

A 就職活動と起業は全く違う選択肢です

 サラリーマンになると一生安泰という世の中でなくなったのは確かです。でも、だからといって起業しなければいけないかというと、そう思いつめる必要はないかと。

 フリーランスで個人事業主として働いてもいいですし。

 起業は、目的じゃなくて、結果です。

 僕はサラリーマンが嫌で起業したわけじゃなくて、サラリーマンをやっていられなかっただけです。自分のやりたいことが強烈にあって、それを講談社の中でやろうとすると、僕自身も周りも辛くなってしまうよな、って思って、起業しました。もしも、起業せずに、今と同じように事業を挑戦できる場所があれば、そっちのほうがずっと気楽だったので、良かったのになぁと思う時があります。(笑)

 起業するために、事業を立ち上げるのではなく、今、好きでやっていることが、仕事として成立してしまって、どんどん人の手を借りなくてはいけなくなり、自然と起業という形になるのかと思います。

 就職活動と起業は、2択にはなりえない、全く違う選択肢だと思うので、そこで迷っているなら、素直に就職して、自分がはまってしまう仕事を見つけられるまで、ビジネススキルをあげるための努力をしてみることを僕は薦めます。

 サラリーマンをやるにしても、起業するにしても、自立した人間になることが、すべての始まりだと僕は考えています。質問の文章から、大学のブランドに頼りたいと思っている気持ちが伝わってきて、まだ自立の精神が育っていなさそうだと勝手に推測しました。

 偉そうな推測で申し訳ないですが、僕も26、7歳くらいまで、自立からは程遠く、会社に甘えた会社員でした。自分で給料を稼ぐようになっても、会社の仕組みに抱っこしてもらっているうちは自立とは呼べません。ぜひ、自分は自立しているのかと自問自答して過ごしてみてください。

 ちなみに、僕はまだ全く成功していなくて、挑戦の入り口に立てただけだと認識しています。エンターテイメント業界でベンチャーとして挑戦している人の数が少ないから、このような挑戦だけで光栄にも注目を浴びているだけで、成功とはほど遠い状況です。

 成功のために、必死に知恵を絞らないといけない、このヒリヒリする感じはすごく面白いのですが、万人向けではない感じがします(笑)。

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