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春の嵐はどこから? 櫻井翔の熱愛と安倍小学校の「深層」

週刊文春3月9日号 最新レビュー

2017/03/04

 ジャニーズの色恋沙汰が2本掲載された今週号、その2つとは「岡田准一 宮﨑あおいが結婚へ」「櫻井翔 小川彩佳 めでたさも中くらいな“エリート熱愛”」である。

 嵐・櫻井翔と「報ステ」キャスターでテレ朝アナの小川彩佳の熱愛は週刊ポストのスクープであるのだが、これを週刊文春のキャラクター「文春くん」がツイッターで賞賛している。

《週刊ポスト、すごい!!なかなか撮れないジャニーズを。。前もこの時期にジャニーズぶっこんでたような。。負けてられないなぁ。》

《先ほどのツイート訂正!ジャニーズというより、櫻井くんが撮りにくいんだよね。。。》 

 このスクープの舞台裏を今週の文春は取材する。

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「取材班は『最近、小川彩佳アナの帰宅時間が早くなった』というテレビ朝日関係者からの情報をもとに彼氏の存在を疑い、彼女の行動確認を続けていました。やがて想定外の“大物”の存在が明らかになったのです」(小学館関係者)

 と、気前よく情報ルートを文春記者に語っているのだが、この証言からするとまともに櫻井くんを追っていたのでは撮れなかったスクープ、ということか。そりゃ文春くんが賞賛するのも納得だ。

 にしても、「会社を出る時間が早くなった」⇒「ははーん、男ができたに違いない」、この小姑のような観察眼と妄想からスクープが生まれているのには驚く。

櫻井翔 ©JMPA

思い出す「殺人犯との対話」

 観察眼といえば、週刊文春で小野一光が連載したルポ「殺人犯との対話」(2015年)にも取りあげられる大牟田事件、この事件の殺人者の手記を納めた鈴木智彦『我が一家全員死刑』(コア新書) にこんな逸話がある。

 親子三人で殺人の実行に出かけるおり、次男は父親が「ゾウリでなくスニーカーを履いている」ことに気づく。「親父が唯一スニーカーを履くことがある。それは親父自身が道具を呑んでいる時だ。つまり自身がチャカを携帯している時のみ、親父は唯一スニーカーを履くのだ」。一家全員で死刑になる家族ならではの観察眼である。

 ところで小川アナがキャスター起用されたのは「よく勉強している」からであった。こちらは報道ステーション関係者が語る。「『報ステ』をやりたいと(テレ朝社屋の近くにある)『TSUTAYA』内のカフェで勉強し、スタッフにアピールしていました。同店は『報ステ』スタッフがよく通うため『小川はよく勉強している』と話題になり、出演が決まったのです」。いわば見られる意識のたまものである。

 常に周囲の視線を集める女子アナとして活躍し、TSUTAYAでもスタッフの目を引くことでキャスターの座を得て、さらにはトップアイドルの目にも止まる。こうなると、会社を出るのが早くなったのも、見られる意識であったなら……と深読みしてしまう。

友だちの友だちは

 今週号のトップを飾るのは「国有地『8億円値引き』キーマン実名初告白 安倍晋三小学校“口利き”したのは私です」。ゴミの埋まったままの土地のうえに開設されようとしている森友学園経営の小学校の、国有地取得に関与した人物が実名で登場するスクープである。

 キーマン氏は、大阪で経営コンサルタント業を営み、「鳩山邦夫事務所 参与」の肩書の名刺を持つ男であった。さすが「友だちの友だちはアルカイダ」の鳩山邦夫の参与である。 彼からすると「雇い主の友だちの友だちはアルカイダ」だから、Facebookには「知り合いかも?」にアルカイダのひとが表示されるかもしれない。すごい。国際派である。

鳩山邦夫 ©文藝春秋

 その人物の名刺には鳩山邦夫事務所のキャッチコピーが載っている。「自然との共生」。彼の口利きで誕生しようとしている小学校が、「ゴミとの共生」なのは皮肉な話。なんだか「生ゴミ先生」(能年玲奈の事務所独立のきっかけを作ったとされる先生のあだ名)が教壇に立ちそうな学校であるが。

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