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検察が重大関心を寄せる「学術著作権協会」2億円“親子発注”

野間豊氏(学著協HPより)

 学術論文など国内外の知的著作物の権利を管理する一般社団法人「学術著作権協会(以下・学著協)」に東京地検特捜部が重大な関心を寄せているという。知的財産管理の代行者として、極めて公益性の高い団体の内部で何が起きているのか。同協会OBが告発する。

「協会のトップである野間豊・代表理事(77)が、息子の穣氏が代表を務める会社と不透明な業務取引を行っているのです」

 穣氏が代表を務めるのは、デザイン企画会社の有限会社「フルティガ」だ。

 

「実は、08年度から15年度にかけて、学著協はフルティガ社に対して、学著協のホームページと文献情報システムの制作・メンテナンスの名目で、8年間で実に2億2300万円以上もの金額を支払っているのです」(同前)

 システム管理業者は「この業務なら、通常年間でせいぜい数百万円ですから、ケタが違います」と目を見張る。しかもフルティガ社にシステム管理の実務能力はなく、実際の業務は再委託で下請けに出しているという。なぜわざわざ実務能力のない息子の会社に巨額の発注をしているのか。野間豊氏は、文書でこう回答した。

〈代表理事或いは常務理事等管理者が事業の委託発注等を主導して行う事はございません。(中略)当協会におきましては、外部監査法人による業務往査を定期的に受検致しております。本件に関しましても、業務往査の結果、発注等は適正であったと評価をうけております〉

このホームページ作成に支払われた

 だが、捜査当局関係者はこう述べる。

「ここまでわかりやすいスキームはかえって珍しい。しかも文化庁登録の社団法人という公益性の高い団体。当局は野間親子、学著協とフルティガとの間におけるカネの流れを慎重に調べている段階です」

 特捜部はこの一件は特別背任容疑の疑いが強いとしており、「Xデー」は間近と見られている。

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