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「沖縄基地反対運動に“極左暴力集団”を確認」。警察庁長官候補が異例の明言

 衆議院が森友学園問題に揺れる一方で、参議院では3月9日、異例の答弁が引き出された。沖縄の基地反対運動をめぐって政府が「過激派」の関与に言及したのだ。

 政治部記者が解説する。

「舞台は参院の内閣委員会。和田政宗議員が現地で反対運動のメンバーとみられる集団に暴行された経験を交えながら『気にくわない発言や人物にたいしては、暴力を振るってでも押さえつける、排除するのが過激派のやり方。基地反対運動に過激派が入りこんでいる形跡はあるのか』と質問すると、松本光弘・警察庁警備局長は『沖縄の基地反対運動を行っている者の一部には、極左暴力集団(過激派)も確認されていると承知しています』と答弁したのです」

 松本警備局長は、ほかにも2015年以降、反対運動に絡んで政府職員などに暴行した2つの事件で7人が逮捕され、周辺の交通妨害などでも41人が逮捕されていることに言及。和田議員も「すごい答弁」と驚いた。

「松本氏は警備・公安畑を歩み、イスラムテロについての著書『グローバル・ジハード』を執筆するなど、庁内きってのテロのエキスパート。警察庁長官の有力候補です。沖縄基地反対運動に過激派が紛れ込んでいることを当局の専門家が国会ではっきり認めたのは初めてで、重い意味があります」(警察担当記者)

 公安調査庁は昨年12月、「内外情勢の回顧と展望」の2017年版で、沖縄の世論形成に中国が関与していることを明らかにしている。

《中国国内では、「琉球帰属未定論」に関心を持つ大学やシンクタンクが中心となって、「琉球独立」を標ぼうする我が国の団体関係者などとの学術交流を進め、関係を深めている》

 さらに《背後には、沖縄で、中国に有利な世論を形成し、日本国内の分断を図る戦略的な狙い》があると指摘。過激派の基地反対運動にも言及している。

キャンプ・シュワブ前で機動隊員ともみ合う反対派 ©共同通信社

「衰退にあえぐ過激派にとって、勢力拡大が図れるなら、名目はなんでもいい。反原発運動では、過激派に成田空港に反対する『三里塚闘争』に駆り出され、運動から離れた人もいた。沖縄でも過激派が基地反対運動をねじ曲げる可能性がある」(公安関係者)

 過激派と一般の市民運動は結局、同床異夢なのだろう。

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