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近藤 奈香
2017/03/17

総資産20兆円。46年ぶりに来日したサウジ国王の“金持ち伝説”

特注タラップを降りるサルマン国王(左) ©共同通信社

 3月12日、サウジアラビアのサルマン国王(81)が羽田空港に降り立ち、皇太子に迎えられた。国王の来日は1971年以来、実に46年ぶりだが、その“豪華すぎる随行団”に注目が集まった。

「飛行場で使用した金色のタラップは特注のエスカレーター式で、事前に日本に持ち込んだもの。閣僚や王族など1000名以上が随行し、荷物は数百トン、高級ハイヤー約500台を連ねて、レインボーブリッジを“封鎖”したのは圧巻でした」(外務省担当記者)

 首都リヤドで生まれたサルマン国王は10歳でコーランを暗記したとされる。総資産は20兆円とも言われ、フォーブス誌の「権力」番付では世界16位に名を連ねる。プライベートでは3人の妻と結婚、13人(諸説アリ)の子どもがいる。次男はイスラム教徒として初めて宇宙飛行をしたことで知られるという。

 約4000人ものサウジアラビアの王子たちのまとめ役として信頼が厚く、48年間に及び州知事を務めたリヤド州の人口は20万人から700万人に増加するなど、海外直接投資を呼び込む手腕も評価されている。

「今回の来日も、投資の呼び込みを目的とした1カ月に及ぶ異例のアジア外遊の一環に位置付けられます。原油価格は底値から多少回復したものの、サウジアラビアの財政難は深刻で、安倍首相との会談では『脱石油』を柱にした経済改革への協力を求めたようです」(同前)

 一方で、国王の外遊自体が、訪問国に経済効果をもたらすことも知られている。

 15年に訪米し、オバマ前大統領との首脳会談に臨んだ際には、ワシントンDCの5つ星ホテル、フォーシーズンズの全222室を3日間“貸切り”にした。

「室内は王の指定色である金色に統一するため、金縁の鏡、テーブル、金のランプ、コートかけまで全て持ち込まれ、コンクリートむき出しの駐車場に至るまで真紅のカーペットが敷き詰められました」(ワシントン駐在記者)

 14年、モルジブに滞在した際には3つの島を約40億円で丸1カ月貸切りにし、母国からは水上病院と豪華ヨット、100名以上のボディガードを引き連れてきたという。

 まさに“現代のアラビアンナイト”である。

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