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「予約の取れない料理店」をありがたがる小金持ちの事情

「予約の取れない料理店」をありがたがる小金持ちの事情

「予約の取れない料理店」の予約を手に入れるとっておきの方法 #1

note

グローバル化が予約を難しくさせる

大木 予約の取れない店に行ったら、周りの客がみんな知り合いだったというケースは多いですよね。

堀江 大木さんにはいろんな店で普通によく会いますよね(笑)。

大木 はい(笑)。インバウンドの需要も予約が取れなくなってきた原因のひとつですよね、特に和食系は。先日、銀座の寿司「青空」に2回転目に行ったら、僕たち以外すべて外国人でした。

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斉藤 どこの国の人が多いんですか?

大木 東洋系でしたね。でも常連さんが多くて、和やかでした。

堀江 そういう店にいるのは台湾人とか香港人が多いですよね。彼らは日本人よりマナーがいい人が多いですよ。

大木 たとえば高級な料理店を案内するコーディネーターがいて、昼間は銀座の「すきやばし次郎」で夜は青空、2泊3日で何十万というお金を払って帰るという場合もある。

世界中から客が押し寄せる「すきやばし次郎」

斉藤 そういう店って店主と知り合いじゃなきゃ予約取れないんですよね?

堀江 だから、SNSを利用した食のネットワークで繋がってて、まず直接知り合いになっちゃってる場合も多い。

斉藤 海外の人でも、そのネットワークに入ってるってことですか?

堀江 そう、だって日本人で海外の人気店のシェフと仲良くなってる人だって、けっこういますからね。

大木 知り合いの台湾人のコーディネーターは、有名店に何度も通って、店主の信頼を得ることで予約枠を確保しています。そういう地道な努力が結局大事ですよね。

大木淳夫 1965年東京生まれ。ぴあ(株)メディア・クリエイティブ局チーフプロデューサー。『東京最高のレストラン』編集長を2001年の創刊より務めている。その他の編集作品に『いまどき真っ当な料理店』(田中康夫)、『一食入魂』(小山薫堂)、『日本一江戸前鮨がわかる本』(早川光)、『宮部みゆきの江戸レシピ』など。

 

堀江貴文 1972年福岡県八女市生まれ。SNS株式会社ファウンダー。美味いものを食べる事を至上の喜びとしており、グルメの賢人からの情報で世界中の旨いものを探し食べ歩く。

 

斉藤アリス 1988年ロンドン生まれ。モデル、ライター。趣味は世界のカフェめぐり。現在、食べログ「グルメ著名人」として活躍。3月28日に世界中のカフェ107軒を収録した『斉藤アリスのときめきカフェめぐり』(エイ出版社)を出版。

構成=山下久猛(フリーライター)

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