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千宗守が語る「“おもてなし”の起源」

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 第3回大和ハウス生活文化フォーラム〔5月27日(土)、大和ハウス工業東京本社にて〕に武者小路千家第14代家元・千宗守氏が登壇する。

「パネリストに料理研究家の土井善晴さんがいらっしゃる。お父様は大変有名な料理研究家の土井勝さん。亡くなった私の母(千澄子氏)も懐石料理の研究をしておりまして、土井先生を尊敬申し上げておりました。息子さんとお話しできるのはとても楽しみです」

 今回のテーマは「おもてなし料理で暮らしを豊かに」。「おもてなし」とは何だろう。

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「私の祖先、千利休が大成した茶の湯では、5人くらいの客を相手に亭主は1人、4時間くらい、その間は絶対に娑婆は忘れさせ、主客とも心を裸にして打ち解ける場を創ること、これが“もてなし”の根本です。演出の小道具として懐石や濃茶、薄茶がある」

 家元はバチカンで当時の教皇ヨハネ・パウロ2世に茶の湯を説明したこともある。戦国時代にキリスト教は日本で盛んに布教されたが、利休が聖体拝領にヒントを得て茶碗の回し飲み、というやり方を考案した可能性があるという。

「食習慣に於ては潔癖症の日本人の食事作法とは明らかに異質ですよ。当時の客の大半は武将達です。刀をはずさせ同じ茶碗で同じ飲み口よりお茶をいただく、気持ちがほぐれて本音が覗く。利休の薦めたこの茶の湯の作法でもって秀吉は人心を掌握し天下統一がなったのと違いますか」

INFORMATION

第3回大和ハウス生活文化フォーラム「おもてなし料理で暮らしを豊かに」
応募はWebサイトまたは葉書で。4月7日締切。問合せ:TEL 03-3403-6453
http://www.daiwahouse.co.jp/forum/seikatsu/

千宗守が語る「“おもてなし”の起源」

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