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連載シネマチャート

差別を描きアカデミー作品賞を受賞 「ムーンライト」を採点

シネマチャート

〈あらすじ〉

小柄で内気なシャロンは、マイアミの貧困地域で母親(ナオミ・ハリス)と2人で暮らしている。彼は、同級生からいじめられているところを助けてくれた麻薬ディーラーのフアン(マハーシャラ・アリ)を、父親のように慕うようになる。高校生になった頃、母親の麻薬依存はひどくなり、フアンは亡くなる。ある夜シャロンが浜辺で過ごしていると、同級生のケヴィンが偶然やってくる。2人は月明かりの下で特別な時間を過ごすが、翌日学校で大事件が発生する。数年後、身体を鍛え上げて別人のような風貌になったシャロン(トレヴァンテ・ローズ)は、アトランタで麻薬ディーラーになっていた。ある日、例の事件以来疎遠だったケヴィンから、突然電話がかかってくる。

〈解説〉

バリー・ジェンキンス監督の長編第2作。自分の居場所やアイデンティティを探す主人公の3つの時代を3人の俳優が演じるヒューマンドラマ。第89回アカデミー賞作品賞受賞作。111分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★★☆過不足のない描写と美しい色彩で孤独な魂の成長を追う。「人生」の感触。ラストの余韻。自然と内省的気分に誘われる。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★★☆外部から苦痛を描くのではなく、観客を苦痛の内部に引き入れる手法。彼の心を横切るうちに見る側の心が攪拌される。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★★★☆子どものセクシュアリティ差別の痛みを理解しようとする時代になったのだろうか? 初恋相手との再会の切なさに涙。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★★★ハードな外皮を噛み締めたらロマンティックな甘味が濃厚。抽象性に包まれた映画空間で高純度の感情表現が結晶する。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★★☆闇に光るショットの美しさ。ウォン・カーウァイを想起させ音も良い。『キャロル』に続きLGBTQ映画の未来は開けた。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

「ムーンライト」(米)
3月31日(金)より、TOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開
脚本・監督:バリー・ジェンキンス
出演:ナオミ・ハリス、マハーシャラ・アリ、トレヴァンテ・ローズ、ジャハール・ジェローム、アンドレ・ホーランド、アシュトン・サンダース ほか
http://moonlight-movie.jp/

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