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佐渡島 庸平
2017/04/27

脱サラして、好きな釣りをITと組み合わせて食っていきたい

佐渡島庸平さんに聞いてみた。

Q 脱サラで好きなことをして生きていくのは不可能でしょうか

 1ヶ月ほど前にリアルな夢をみました。ボートフィッシングで巨大なカジキマグロを釣り上げた夢です。細部まで本物のようで、目が覚めてからも、しばらく思いにふけっていました。

 考えてみれば私は学生時代、ずっと釣りばかりやっていました。釣りでメシなんて食えないと思って、いまの会社(証券会社)に入って15年経ちます。その間、証券業界はいろいろありましたが、なんとか荒波を潜り抜け、出世的には、同期のなかでは上のほうにいると思っています。

 でも、この夢を見てから、いままでの人生なんだったんだろうと思ってしまっています。

 あの当時は釣りで生きていくなんて不可能だという判断は間違ってなかったと思いますが、いまならIT技術とうまく組み合わせれば、その世界で生きていくことだって可能なんじゃないかと思います。結婚はしていますが、妻も仕事をしており、子供はまだいません。決断するなら30代最後のいまではないかと思ったりもしているのですが。(38歳・男性)

A 「釣りを好き」は、焼肉を好き、お寿司を好きという時の好きと同じくらいでしょうか?

 好きってなんでしょうね?

 どんな時に好きって言葉を使いますか? 「釣りを好き」は、焼肉を好き、お寿司を好きという時の好きと同じくらいでしょうか?

 同じくらいならそのままの職業でいるほうが、いいかと思います。だって、焼肉やお寿司を毎日食べなくても、死なないですよね。それ以外の食事も、きっと十分楽しめます。

 恋人を好きという時、他の人でもいいとなりません。そういう好きならば、もう他のことなんてできないはずです。

 さかなクンは、魚がすごく好きですよね。それで、魚について紹介するという職業を自分で作り出してしまいました。

 すごーく好きな恋人がいて、どうしても振り向いてくれなければ、どんな手を使ってでも振り向かそうと、様々な努力をすると思います。それと仕事もやっぱり同じです。

 周りの人に、自分の恋人のことを自分が好きだと思うか聞いたら、その恋人との関係は無理だって自分で気づけますよね。こんな風に僕に質問をしてきている時点で、釣りを仕事にするのは無理なのかもしれません。趣味として楽しむ分には、大好きだった釣りを、仕事にすると好きじゃなくなってしまうかもしれません。

 人の言うことが素直に聞けなくなるくらいの好きを見つけれるといいですね。

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