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海外で働くなら、考えておきたい初歩の初歩

カネなし、カレなし、コネもなし。30オンナの脱力系転職活動記

2017/05/18
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「駐在員」か「現地採用」か問題

 そうやってうまく丸め込まれて(?)、後日リーラコーエンのインドネシアのスタッフとSkypeでお話しをすることになりました。

 今度は同世代と思われる女性です。どうでもいいですけど、この業界女性が多いんですかね? それとも私が女だから、女性を充ててくれているのかな? 1社目は「女」を理由に採用を断られていただけに、ちょっと意外でした。

 このスタッフさんが、1時間ほどかけて丁寧にインドネシアで働くことについて説明してくれました。

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 まず大切なことは、こうした現地の転職サービスを使うと、基本的に「駐在員」ではなく「現地採用」となり、待遇面で駐在員に劣ること。

 インドネシアの場合、20代後半~30代前半で未経験の仕事に就く場合、給料は1900万~2500万ルピア、日本円にして15万~20万円程度。

インドネシアで働こうかな…… ©iStock.com

 仕事としては、自動車関連部品の製造業、ウェブ関連企業、人材コンサル業、商社などがおもで、ほかの東南アジア諸国より日本人が不足しているため、未経験の業種でも内定を得やすいとのことでした。

 面接は、一次は現地からSkype、最終はインドネシアや東京、大阪という流れが多いそう。

 また、海外であっても4月から働きたい日本人が多いので、ビザの手続きの関係上2月までに内定をもらったほうがいいということも教えてもらいました。

 日本から逃亡したい! という気持ちだけで始めた海外での転職活動ですが、こうやって話を聞いていくと、だんだん具体的にその土地で働くイメージがわいてきます。

 そのスタッフさんもインドネシアに移って1年にもならないそうですが「すごく都会です。とくにジャカルタ。日本食スーパーもあるし、生活に不便は感じません。しいて言えば渋滞がひどいのがネックかな」とニコニコ語っていました。

 そんな楽しく語る彼女の後ろを、つねに現地スタッフがウロチョロ通り過ぎます。Skype中だってお構いなし。そういうフリーダムな感じも、私の目には非常に魅力的に映りました。

 海外で働く、と言っても、漠然と「英語できなくても仕事あるならアジアかな~」ぐらいで、とくに国や地域を考えていませんでした。ですが、聞いていくと「東南アジアいいんじゃない?」という気持ちになっていきます。

 唯一のネックは給料ですが、まあ現地での生活費も安いので生きていくに困りはしません。