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帝拳ジム本田会長が語った村田諒太の“敗因”

WBAメンドサJr.会長 ©共同通信社

 5月20日に行なわれた村田諒太とアッサン・エンダムとのWBAミドル級世界タイトルマッチ。村田が勝てば、日本人の五輪金メダリストとして初の世界王者となるはずだった。結果は、4Rにダウンを奪いその後も一方的に攻めながら2-1の判定負け。試合直後から“疑惑の判定”と怒りの声が沸きあがり、WBAのヒルベルト・メンドサJr.会長まで「村田の勝ち」と異例の声明を出す展開となった。

 村田が所属する帝拳ジムの本田明彦会長(69)は、本誌の取材に応え、次のように語った。

「もっと苦しい試合になると思っていたけど、100%作戦通りの内容。村田が完全に勝った試合でした。『エンダムの放った手数(パンチ)が評価された』という人もいますし、相手が放った400何発という数字まで出ましたが、顔に当たったのは数発。シャドーボクシングで負けたようなものです」

メンドサJr.会長の採点表 ©文藝春秋

 協会幹部は次のように語る。

「本田会長は世界のボクシング界に大きな影響力を持っていますが、近年、WBAで試合を組んでいなかった。一方、エンダムのプロモーターはWBAに近い大物です。WBAに対する両者の距離が、判定に影響したとしか考えられません」

 A級戦犯として名前が挙がるのは、パナマ国籍のジャッジ、グスターボ・パディーリャ氏だ。

「3人のジャッジのうち、アメリカのラウル・カイズ氏は7ポイント差で村田を支持。残り2人がエンダムの勝利と判定したのですが、カナダ人のジャッジ、ヒューバート・アール氏は明らかに経験不足。116-111でエンダムの大差勝利と判定したパディーリャ氏は、アンチ日本といういわくつきの人物です」(同前)

 これまでパディーリャ氏は、日本人選手が出場した9試合をジャッジ。だが、ただの1度も日本人を勝たせていない。

4回に右ストレートが炸裂 ©文藝春秋
プロ12戦12勝(9KO)だった ©文藝春秋

 前出の帝拳ジムの本田会長が話す。

「これまで私がWBAを批判し、試合をしてこなかったのは事実。しかしWBAが1階級1王者へと方針転換していたこともあり、村田の出場を決断した。WBAの本部はパナマにあり、パナマ人ジャッジは、我々がWBAに批判的だったことを当然知っていたはず。あんな採点をする理由は、それ以外に考えられない」

「週刊文春」5月25日発売号では、本田会長への詳細なインタビューに加え、WBAの内情などを詳報している。

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