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栗原 康
2017/06/09

愛ってのは、処刑されるとわかっていてもセックスしてしまうということだ

栗原康さんに聞いてみた。

Q 腐れ縁の女性とダラダラ友人関係のまま。いっそ結婚するにはどうすればいい?

 腐れ縁の女性がいます。学生時代に一度フラれているのですが、そのあともなんとなく友だちとして年に1、2回会ったりして関係は続いています。

 私は未だにまともに女性と付き合ったことがないのですが、ついフラれるたびに、その女友達にLINEしてしまいます。

 向こうも男にフラれるたびに、こっちに連絡をしてきます。なので、脈があるのかな、と思って会ったりするのですが、そんな気もなさそうで、期待はずれになることが続きます。でも、そろそろ結婚したく、いっそこの友達と結婚しちゃえと言われることもあります。

 こうしてモヤモヤしたまま彼女と出会って15年以上。この友人を口説くにはどうすればいいでしょうか。ちなみにまだ肉体関係はありません。(38歳・男性)

A 自分の中の「媚薬」に賭けろ

「トリスタンとイゾルデ」というはなしがある。主人公トリスタンはイングランド最強の騎士で、おじさんのマルク王につかえていた。ある日、おじさんがアイルランドの姫、イゾルデを嫁にしたいというので、トリスタンがむかえにいった。そしたらアイルランドで怪物が大暴れしていたので、うりゃあとやっつけた。それでイゾルデに感謝され、いえいえとやっているうちに恋におちて、おじさんのもとにもどる道中、ふたりは船のなかでセックスしてしまう。禁断の愛だ。その後、イゾルデがおじさんと結婚したあとも不倫をつづけ、最後はバレて処刑されそうになり、ふたりで王国を脱出、森のなかで生活をするのだが、しばらくしたら愛がさめてしまって、イゾルデはおじさんのもとにもどっていく。とまあ、そんなはなしだ。

 おもしろいのは不倫がバレたとき、トリスタンがおじさんに「オレのせいじゃないんだ、船にのっていたとき、オレ、まちがって媚薬を飲んじゃったんだ」といったことだ。媚薬、つまりホレ薬のせいにしたのである。ひどい。でもこれ、ほんとうに媚薬を飲んだかどうかは重要じゃない。愛ってのは、自分じゃ制御しがたい力につきうごかされる、処刑されるとわかっていてもセックスしてしまうということだ。あっ、いちおういっておくと、文字どおりヘンな薬を飲めとかそういうことをいっているんじゃない。そうじゃなくて、自分のなかの媚薬に賭けるということだ。男子だったら、たとえば上下左右にブンブンブンブンあばれまくる自分でも制御しがたいものがあるだろう。結論だ。友だち? 禁断上等、やっちまえ。我をわすれてうごいてしまえ。健闘をいのる、永久男根。オーレイ!

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