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連載尾木のママで

尾木 直樹
2016/07/21

子育てと風営法改悪?

source : 週刊文春 2016年7月28日号

genre : ライフ, 教育

 

 六月下旬、改正風俗営業法が施行されました。今回の改正は子どもたちにも関係があって、保護者同伴なら、十六歳未満でも午後十時までゲームセンターで遊べるようになったんです(従来は午後六時まで)。

 ボクはこれは大問題だと思うの! 「ゲームセンターは不良のたまり場」というのは昔の話で、今はショッピングモールの中にもゲームコーナーがある。休日に家族でご飯を食べたあと、小一時間ゲームをやる――そういう遊び方はいいけれど、深夜までOKにする必要はありません。

 十六歳未満というと赤ちゃんや二、三歳の幼児も含まれるでしょ。そんな幼い子が深夜までゲームセンターにいるなんて、とてもとても心配。ゲームセンターはピュンピュンピュン、バキューンといった音やフラッシュのような光でいっぱい! 大人でも興奮するのだから、子どもには刺激が強すぎるの。「脳を破壊する」なんて研究もあるのよ。

業績不振のゲームセンター業界は「子供」をダシに復活をめざすか
Photo:Kyodo

 特に赤ちゃんは、夜八時以降は静かな場所で寝かさないとダメ。それは子育ての常識です。小・中学生だって、夜更かしが続くと乱暴になって学力も落ちる。子どもの健全な発達や育成を考えると、今回の改正はかなり危険なんです。

 背景にはゲームセンター業界の不振があるようです。市場規模は八年連続で減少。店舗数も最盛期の四分の一以下に減ったとか。売上を増やしたいのはわかりますが企業にはモラルも必要。子どもの健康を守ることは社会全体の責任ですからね。

 実際の対応は自治体ごとに違っていて、東京など三十七都道府県が十時までに延長した一方、延長しなかった県もある。神奈川や埼玉などは八時までなんですって。「法律が変わっても、うちは七時までよ!」などと各家庭で独自のルールを決めるのはいかが? 夏休みも目前。親のリーダーシップを発揮してほしいわ。

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