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連載阿川佐和子のこの人に会いたい

斎藤工「タブーかもしれない関係性を上質に」――阿川佐和子のこの人に会いたい(前編)

3年前、ドラマ版『昼顔』で大ブレイクを果たした斎藤さんが映画版の同作に帰ってきた。自分には武器がないと悩んだ時期の葛藤から、映画への愛の深さゆえに自らが監督することになったいきさつもうかがいました。

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上戸(彩)さん演じる線路上のシーンだけでも映画『昼顔』は成立するんじゃないかと思う。

阿川 いまは映画『昼顔』のプロモーションでお忙しい時期ですか?

斎藤 いえいえ。阿川さんこそ、週刊文春もあれば『サワコの朝』もあって、毎回ゲストを招かれるので、その方の作品をご覧になられたりで大変じゃないですか。

阿川 なんたるお気遣い。恐れ入ります(笑)。ちょうど先日は『サワコの朝』で、俳優の森山未來さんにお目にかかったんですけど、斎藤さんは同世代くらい?

斎藤 彼は少し下ですけど、やはり同じ世代の俳優仲間とは、なんか連帯意識があるんですよ。同世代の役者って減っていきますから。

阿川 減っていく? どうして?

斎藤 20代のときはオーディションにたくさんいたんですけど、年を追うごとに、別の職についたり、役者を続けるメンバーが減っていくんですよ。

阿川 そっか、少しずつ淘汰されていくのね。

斎藤 僕もなんとか生き残っている感じで、来年はどうなるかわからない。若い頃は同世代に対してライバル心もありましたが、年齢を重ねてからはみんなで集まったりするようになりました。綾野剛や向井理、金子ノブアキとか。小栗旬を軸に同世代の役者たちとお互いの活動をいい意味で意識し合ってます。しかも僕は潜伏期間が結構長いので……。

阿川 今回の映画『昼顔』は元々3年前の連続ドラマでしたけど、そこで斎藤さんはブレイクされたんですよね。

「昼顔」6月10日(土)全国東宝系にて公開 ©2017フジテレビジョン 東宝 FNS27

斎藤 そうですね。そのときはさっきの仲間が祝福してくれました。

阿川 今回の映画版『昼顔』は、ドラマの段階から企画はあったんですか?

斎藤 具体的にはドラマ終了後です。でも、ドラマが放送されていたときから反響が大きかったので、ここで終わるプロジェクトにはならないような気がしてたんです。ただ、主演の上戸(彩)さんもお休みになられていたので。

阿川 そうだ、上戸さんはもはやママなんですよね。

斎藤 彼女はこの映画で女優として復帰されたんですけど、「この作品でよかった」とおっしゃられていました。

阿川 ほお。『昼顔』はドラマ版では上戸さん演じる紗和と、斎藤さん演じる北野が、道ならぬ恋に落ちたものの今後は会えないということになってしまい……。

斎藤 しかも、連絡を取り合ったり会ったりしてはいけないという約束を法的拘束力のある書類にまでして。今回の映画はその後の物語ですね。

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