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磯村勇斗が語る「ひよっこ」有村架純との撮影現場

磯村勇斗が語る「ひよっこ」有村架純との撮影現場

「みね子はとても天然なんです」

嫉妬しないわけないじゃないですか(笑)

――「ひよっこ」までにも色々な作品のオーディションを受けられていると思いますが、印象に残っていることはありますか?

磯村 初めはオーディションが嫌いで怖かったんです。人前に立ちたいと思っているのに、人に見られることが嫌で。ただあるオーディションで同じ会場だった男の子を見て、考えが変わったんです。彼は破天荒な感じで、質疑応答とかも不思議な回答をする人だったんです。なんかそれを見てたら自由でいいなあって思って。そこからは自分を隠さずに「審査員の方をどこかで笑わせたい、楽しませたい」と楽しく臨めるようになりました。

 

――でも朝ドラのオーディションはさすがに緊張したのでは?

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磯村 そうですね……、でも結構楽しかったですよ。今となってはかもしれないけど(笑)。アドリブ演技するテストもあったりして、大変でしたけど、朝ドラ出演はひとつの目標だったので身が引き締まりました。

――オーディションって、ライバルがぶつかり合う静かな戦いという感じがしますが……。

磯村 会場で「あ、この前ドラマに出てた男の子だ!」と思って嫉妬したり、ライバルに対して闘志燃やしたりすることはありますね。

――『ひよっこ』では、みね子との関係も気になりますね。

磯村 秀俊は、みね子に一番近い存在でもありますが、島谷純一郎(竹内涼真)という大学生がいますから。だって御曹司ですよ。こっちは見習いの身で……嫉妬しないわけないじゃないですか(笑)。

 

無精ひげに憧れています、ひげを生やしたい!

――目標にしている俳優は誰ですか?

磯村 松田優作さんです。顔面から魂を感じるんですよね。熱量のこもった、見ている人の心に魂が届くような芝居をしたいと思っています。

――松田優作の作品で一番好きなものは?

磯村 『野獣死すべし』です。特に「X・Y・Z」というカクテルが出てくるシーンが好きで。20歳の誕生日にはバーに行って、そのカクテルを頼んじゃいました。気持ちよかった(笑)。

憧れの俳優は松田優作さん

――11月には映画の公開も控えています。

磯村 『覆面系ノイズ』という映画です。原作は少女漫画で、クロという高校生、バンドでドラムをしている役です。一方通行の片思いの内容です。ドラムの練習も沢山したので、是非色んな方に見ていただきたいです。

 

――料理に、ドラムに、手先を使った役が多いですね。手先の器用な男の人はモテそうですけど。

磯村 そうですか? モテたい……(笑)。

――これからやってみたい役柄は何かありますか?

磯村 「サバイバリスト」です。

――「サバイバリスト」?

磯村 無人島で、何もない状況で生きていく役をやってみたいんです。というのも、昔から無精ひげに憧れがあって。ひげを生やしたい(笑)。それに過酷な状況での撮影は、その人の魂が見えると思うんです。

――無人島の松田優作みたいな。

磯村 そうですね(笑)。ストイックな芝居をしてみたいです。

 

撮影:榎本麻美/文藝春秋

いそむら・はやと/1992年9月11日生まれ。静岡県出身。『仮面ライダーゴースト』の映画、ドラマにアラン役として出演し注目を集めた。NHKで放送中の連続テレビ小説『ひよっこ』では見習いコックの前田秀俊を演じる。11月にはメインキャストを務める映画『覆面系ノイズ』が公開。

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