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林 綾野
2017/06/23

ただならぬ存在感を放つ細長い彫像に圧倒される『ジャコメッティ展』――すごいアート

 天から手が伸びてきて、人間を引っぱるとこんな姿になるかもしれない? 20世紀を代表する彫刻家、ジャコメッティの人物像はそんな風に思わせるほどすーっと細長い。

 目に見えるものをそのままに表したい、彼はそう望んだ。人間であればその存在感をそのままに表そうと葛藤を重ね、出来上がったのが、「歩く男I」「ヴェネツィアの女I」など、余分なものを全てけずり落としたような細く長い人物像だ。

 大回顧展ともいえる本展にはそれら代表作を含めた約135点の作品が並ぶ。その多くはジャコメッティ世界3大コレクションのひとつ「マーグ財団美術館」所蔵の作品だ。

 生涯を芸術に捧げた彼は1966年64歳で亡くなる直前まで制作を続けた。命を削るように生み出した作品には緊張感がみなぎる。ただならぬ存在感を放つ細長い彫像たち。この機会に対話するようにじっくりと向き合ってみてはいかがだろうか。

INFORMATION

『ジャコメッティ展』
~9月4日 国立新美術館 火休 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://www.nact.jp/exhibition_special/2017/giacometti2017/

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