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「野田、幹事長やめるってよ」騒動では収まらぬ民進党分解

5年ぶりに破れかぶれ解散? ©共同通信社

「都議選を総括することで責任を果たす」

 民進党の野田佳彦幹事長(60)は9日、愛知県内で都議選の敗北についてこう語った。共同通信が〈辞意漏らす〉と報じた直後だっただけに発言が注目されたが、進退への言及は避けた。

 都議選で民進党は、5議席しか獲得できず惨敗。ただ、当初は「議席ゼロ」との観測もでていただけに、執行部からは「これで進退問題にはならない」と安堵の声が漏れ、蓮舫代表(49)は続投の意志を示し、野田幹事長も追随した。民進党幹部はこう語る。

「野田氏が辞めたところで、反執行部の動きがおさまるわけではない。辞めれば辞任ドミノで蓮舫氏も終わりだ」

 しかし、党内の反発は強まるばかりだ。藤末健三参院議員が離党届を提出。横山博幸衆院議員も離党を表明した。

「野田氏は離党者がさらに増えるとみている。野田氏自身は幹事長に未練はないが、蓮舫氏にとって“精神安定剤”であり、辞めさせてくれない。そこで、流れを作るべく“辞意報道”が出たのではないか」(同前)

 野田氏周辺が補足する。

「野田氏は、バリバリの保守政治家。本音では憲法改正に賛成ですし、共産党との選挙協力路線には反対です。ただ、職責に忠実で、慕ってくれる蓮舫代表を支えるためには、泥をかぶってきましたが、さすがに限界でしょう」

 野田氏の去就にかかわらず、止まらないのが民進党の溶解だ。次の代表選に出ると見られていた前原誠司元代表も、周囲に「解党」論を唱え始めた。ある若手議員は期待を込めてこう語る。

「民進党は近い将来『分党』するはず。都民ファーストの会が国政に進出していない今、離党してもうま味はない」

 分党とは、いわば円満離婚だ。政党が解散し、複数の政党に分かれる。分党の場合は、政党交付金が所属議員数に応じて、比例配分されるメリットがある。民進党は、都民ファへの合流と、共産党などとの選挙協力で戦う野党共闘の2つの路線で分かれるべきというのだ。

「民進党がなかなか空中分解しないのは、政治資金が大きい。公表されている2015年分で約140億円が残っていた。分党して一定の勢力を保ち、都民ファと合流した方がいい。都民ファも、国政政党化するとなると金がかかるでしょうから渡りに船でしょう」(同前)

 お金ファースト?