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連載燃え殻さんに聞いてみた。

燃え殻さんが考える「SNSの数少ない良いところ」

燃え殻さんに聞いてみた。

2017/07/22
note

Q 「ママ友」ができません

 燃え殻さん「ぼっちの経営者」をどう思いますか?

 私は小さなお店を一人で経営しています。最近孤独感に苛まれながらもコツコツと軌道に乗せる為に精進しております。

 常日頃夫と姑に家庭、子育てを蔑ろにしていると小言を言われながらも生活と仕事、子育てをしているつもりですが、何かとプレッシャー(子供の教育、経済向上)を感じ生きています。

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 普段の親の付き合いや地区の付き合いなど、ほぼ夫が担っており助かってはいますが、今日、子供の運動会で誰とも話が出来ない、話す人がいないことに気がつきました。

 もともと、接客業をしていたのでコミュニケーション能力は高いと思っています。

 しかし、気がつけば仕事のコミュニティ(経営者同士の繋がり)も、学校のコミュニティも、全てにおいて仲間、気がおけない人との付き合いが出来ていないと実感しました。

 別に表面的な人付き合いがしたいわけではありませんが、周りを見渡したときに、それぞれが親同士が楽しそうに話しているのを見ると私の人付き合い能力に欠陥があるのかもしれない、だから普通に出来るべき「ママ友」が出来ない、仕事の繋がりも出来ない、家族にも応援してもらえないのではないかとマイナスな考えになってしまいます。

 両親も早くに亡くしており相談出来る相手がいません。(40代・女性・個人事業主)

A 人間そんなに全部は無理ですよ

 ボクは雇われの身で、社長を見ながら今度生まれ変わっても絶対に経営者にだけはなりたくないと思っています。小さなお店を経営されているということですが、まずそれだけで尊敬致します。孤独感に苛まれながらコツコツと日々努力されてるあなたが、余った時間で仲間とワイワイやってママ友ともキャッキャとやっていたら、ボクはもうスーパーマンなんじゃないかと疑ってしまいます。人間そんなに全部は無理ですよ。相談できる相手がいないあなたは、今回ネットの海の中から文春オンラインに辿り着き、有難いことにボクに相談をしてくれました。お忙しい仕事の合間にメールを送って頂いたのでしょうか。

 ボクの知り合いに一人、天涯孤独の男がいます。彼は3つのアルバイトを掛け持ちしながら生きています。毎日、深夜1時くらいに自宅に戻ると、狂ったようにSNSに不満をブチまけるらしいです。そして、待ってました! と会った事もないSNS繋がりの仲間がいて、みんなで毒を吐き合って憂さ晴らしをしているらしいです。

 SNSの数少ない良いところの一つが「死にたい」と呟いても「私も」なんて仲間が見つかることだと思っています。自分の都合のいい時間に、都合のいい相手と都合のいいコミュニケーションから始めてみてもいいんじゃないでしょうか。お店が軌道に乗ることを心より祈っております。

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