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ポケモンGO日本上陸で厳戒
警察的には「ポケモンNO」?

source : 週刊文春 2016年8月4日号

genre : ニュース, 社会, 商品

日傘片手にポケモンGO(大阪市内)
Photo:Kyodo

 渡来人、元寇、ペリー……。列島に過去、上陸しようとした新参者は枚挙にいとまがないが、今回、警察当局が密かに厳戒し始めた対象は、7月22日に「上陸」したばかりのスマートフォンゲーム「ポケモンGO」だった。

 警視庁担当記者が解説する。

「『ポケモンGO』が米国などで先行公開後、日本に上陸した当日、警視庁は急遽、『歩きスマホ』に注意を呼びかけるチラシ配りを実施しました。当日に日程を決めるのは異例のこと。政府のサイバー関連政策を担う『内閣サイバーセキュリティセンター』に至っては、さらにその2日前から注意事項を列挙したチラシを配っており、政府の関心の高さを窺わせます」

 ポケモンGOはスマホの位置情報とカメラ機能を利用したゲーム。スマホのカメラを周囲にかざすと、画面上の現実空間のなかに様々なモンスターが現れ、捕獲できる。場所によって出てくるモンスターが変わるため、プレーヤーは街に出て東西南北、手当たり次第にスマホをかざしてはモンスターの捕獲にいそしむ。

「政府が警戒するのも無理はありません」と前出の警視庁担当記者はいう。

「海外では、あらゆる場所で歩きスマホをするプレーヤーが続出して社会問題化。天気予報番組中にスタッフがカメラの前を横切る放送事故を起こしたのはかわいい方で、中米グアテマラではスマホを片手に敷地に侵入してきたプレーヤーが犯罪者と誤解されて射殺される事件にまで発展しました」

 国内でも23日に都内でスマホをかざされて怒った男が20代女性の腕をつかんで逮捕されたかと思えば、25日には大津市で玉突き事故が発生。警察当局では、警備・公安部門までもが神経を尖らせ始めているという。

「首相官邸でもモンスターが出ることが確認されている。ということはモンスター捜しが高じて首相官邸に侵入するような輩が出かねないということ。ポケモンGOで遊んでいるのを装ったスパイが現れてもおかしくない。詐欺なのか、偽ポケモンGOアプリの配布も確認されている。海外では原発敷地内に侵入した例もある。警察的には『ポケモンNO』です」(捜査関係者)

 愛くるしいモンスターも、当局の目にはさしずめゴジラのように映っているのかも。

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