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浅田次郎×内田恭子 知られざるホースオーナーの世界(1)「愛馬は、一緒に戦う同志のような存在です」

魅力篇

浅田 地方競馬は原則騎手ごとなのですが、中央競馬は馬主ごとに勝負服が決まっています。私のデザインは水色に黄色い星印を散らしていますが、これは自著『蒼穹の昴』をイメージしています。

内田 馬名も勝負服も、自分のオリジナリティを発揮できるわけですから、力が入りますよね。先生が馬主になられて18年、どの馬が思い出深いですか。

浅田 グレートマーシャルという馬はすごく丈夫で、それほど高い値段の馬ではなかったのですが、コツコツとよく稼いでくれました。それと、メダイヨン。芦毛のきれいな馬で、引退後はJRAの誘導馬に寄贈したんです。それが、いつの間にか、京都の上賀茂神社の神馬に抜擢されまして。

内田 すごい出世ですね。神様を乗せる馬だなんて。

浅田 元オーナーとして、これは一目拝まなければいけないと思い、葵祭に行きました。神主さんの向こうに、いるんですよ、真っ白いきれいな馬が。「お前、メダイヨンか」と聞いたら、こくんと頷いてね(笑)。二戦目で勝利した後、パタッと勝てなくなって、結局引退したわけですが、ずいぶん偉くなったものだと感無量でした。名前も神山号と立派なものをいただいて。

内田 神様の馬を所有していたなんて、縁起のいい話ですね。さて次号では気になる費用面も含め、より具体的にお聞きしたいと思います。ご期待ください。


「どうすれば馬主になれるの?」

 競走馬を所有し、日本中央競馬会(以下JRA)のレースに出走させるには、JRAに馬主登録をしなければならない。登録には個人・組合・法人の3つの形態がある。個人登録は馬主全体の約85%を占め、ほとんどの馬主が個人馬主から馬主ライフをスタートさせている。組合は3~10人以下の者がそれぞれ出資し、共同で馬主活動を行うもの。個人と比較して、それぞれの組合員に必要な所得要件が低いというメリットがある。また、競馬事業を目的とする法人を馬主登録することもできる。その場合、法人代表者は個人馬主として一定の活動を積んだ者でなければならない。馬主登録審査は4月、7月、11月の年3回行われ、概ねその4カ月前に受付が締め切られる。馬主に登録するには、さまざまな条件を満たさないといけないが、経済要件を簡単に紹介すると下記のとおり。

1. 個人登録

今後も継続して得られる見込みのある所得金額(収入金額ではない)が過去2年間ともに1,700万円以上、所有資産が7,500万円以上あること。

2. 組合登録

各組合員について今後も継続して得られる見込みのある所得金額(収入金額ではない)が過去2年間ともに900万円以上であり、かつ組合名義の資産が1,000万円以上あること。

3. 法人登録

代表者の所得・資産は個人馬主と同じ。また法人の決算に関して過去2期の決算状況や剰余金の状況などが審査の対象となる。

詳しくはJRAホームページ「馬主情報」(http://jra.jp/owner/)まで。

日本中央競馬会 馬主情報ページ

#2 実践篇へ)


photo : Nanae Suzuki hair & make up : Hitomi Mitsuno styling : Tsukasa Mikami
提供:日本中央競馬会

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