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【中日】天国と地獄を味わった男・浅尾拓也の完全復活を信じて止まない

文春野球コラム ペナントレース2017

2017/09/07

信じて止まない完全復活

 そして復権を誓った11年目の今季。2年ぶりの開幕一軍入りを果たし、「信頼が低いので、多くの方からの下馬評を裏切るぐらいの活躍を見せられるよう頑張りたい」と挑んだ勝負はあまりにも辛い結果が待っていた。開幕2カード目での二軍落ち。心が折れても仕方ないところ。しかし浅尾は今なお若手とともに暑いナゴヤ球場で汗を流し、いつ何時でも一軍からのお呼びに備えて準備を進めている。持ち味である球のキレで勝負する浅尾スタイルをあきらめずに。

若手とともに暑いナゴヤ球場で汗を流している浅尾拓也 ©安藤晴香

 そんな彼を私だけでなく、全てのドラゴンズファンが応援している。そして復活を望んでいる。そう、全てのドラゴンズファンがだ。11年もの間、これほどファンを大切にし、ドラゴンズのために尽力した男をここで終わらすわけにはいかない。もがき苦しむ浅尾をどうにか救ってやりたい。絶頂期の姿を取り戻すことは今となっては難しい話。しかし幾多の苦しみを味わった分、投球術は磨き抜かれたに違いない。数多くの修羅場をくぐり抜けてきた経験を活かし、もう一度スポットライトが当たる場所、そうナゴヤドームのマウンドへ一日も早く戻ってもらいたい。頑なに変えることのなかった浅尾スタイルの看板を下ろしてでも一番似合う戦いの場へ戻ってもらいたいのだ。その願いを叶える為にも、ファンの一人としてまずはナゴヤ球場へ足を運ぶ。彼に声援を送り続けることによって、少しでも力を届けたい。きっと同意してくれるドラゴンズファンは多いはず。みんなで応援しよう! そして期待しよう、完全復活を!

 残り少なくなったシーズン。元気な姿を一目見に早く彼に会いに行かなくては。浅尾拓也の素敵な笑顔を見るために。浅尾拓也の躍るような小気味よいピッチングを味わうために。今年21歳になる長男と一緒に彼の勇姿を目に焼き付けたいと思う。

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※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイトhttp://bunshun.jp/articles/4047でHITボタンを押してください。

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