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【巨人】熾烈な3位争いの中で実感する「阿部と内海」から「坂本と菅野」への世代交代

文春野球コラム ペナントレース2017

「阿部と内海」から「坂本と菅野」の時代へ

現在、リーグトップの15勝をマークしている菅野智之 ©文藝春秋

 確かに今の巨人は若手野手がまったく育っていない。というかドラフト戦略からして迷走気味。V3時代の主力選手も悲しいけど年を取った。ただ、物事にはマイナス面があれば、同時にプラス要素だってあるわけだ。死ぬほど不味いラーメン屋に入ってしまった友人は「この店、日当りが良いですね」なんつって店主のオヤジを褒めたという。そういう前向きな人間に私もなりたい。チームとしてのひとつのサイクルの終わりは、新時代の始まりでもある。先週の8日、東京ドームでエース菅野智之がヤクルト相手に1失点完投勝利でリーグトップの15勝目を挙げた試合。この日のイープラスナイター特典グッズのスガコバTシャツのデザインを担当したので、とにかく無事に菅野が勝ってくれてホッと一息つきながら、三塁側内野席からヒーローインタビューを聞いていた。

 「今日は全員で守って全員で打って、全員野球で勝った試合だと思うので、明日からも全員野球で一つでも上の順位にいけるように頑張ります」という完全にチームを代表する言葉を堂々と口にする背番号19の姿は、別に知り合いでもなんでもないけど「あぁ立派になったなあ……」と感慨深かった。4年前の日本シリーズ、完全アウェーの仙台で公式戦24戦無敗の田中将大に投げ勝ったのが当時ルーキーの菅野である。それがいまやローテには田口麗斗や畠世周といった年下の投手も増え、絶対的エース兼リーダー的役割を担っている。ちなみに巨人の日本人右腕で15勝を挙げたのは03年の上原浩治以来だ。00年代初頭の「松井秀喜と上原浩治」から、原巨人を支えた「阿部慎之助と内海哲也」のチームを経て、ついに「坂本勇人と菅野智之」の時代へ。

 いつの日か巨人の2017年シーズンを振り返った時、多くのファンは屈辱の13連敗と栄光の阿部2000安打、そして名実ともに坂本と菅野のチームへと変貌した1年として思い出すだろう。

 それで、巨人はクライマックスシリーズ(CS)にいけるのかって? 多分いけると信じてるよ。だってチームはセ・リーグにCS制度ができて以来、10年連続で出場中。つまり、坂本が07年に巨人入団以来、1度もCS出場を逃していないのだから。

 See you baseball freak……

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※「文春野球コラム ペナントレース2017」実施中。この企画は、12人の執筆者がひいきの球団を担当し、野球コラムで戦うペナントレースです。コラムがおもしろいと思ったらオリジナルサイト http://bunshun.jp/articles/4111 でHITボタンを押してください。

 

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