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連載尾木のママで

尾木 直樹
2017/09/21

全国で推定700万人「発達障害」はまず知ることが大切――尾木ママ

イラスト 中村紋子

 五月からNHKで始まった「発達障害プロジェクト」。ボクがMCを務める「ウワサの保護者会」をはじめ「クローズアップ現代」「ハートネットTV」など十番組が横断的に連携。発達障害について一年間に渡って取り上げる試みヨ。

 発達障害の人はその可能性のある人も含めると全国に七百万人いると推定される。ただ、「発達障害」と一口に言ってもその特徴は様々。主なところでは、人とのコミュニケーションが苦手なASD(自閉症スペクトラム障害)、“落ち着きがない”と責められがちなADHD(注意欠陥多動性障害)、真面目に勉強しても漢字が覚えられなかったりするLD(学習障害)など。人によっても本当に千差万別なの。もっと言えば、ボクを含め誰もが、程度の差こそあれ「見えない不便さ」を抱えている。たとえば度外れに方向オンチの人っているでしょう。あれは脳の空間認知能力の問題であって、本人に「道を覚える気がない」わけじゃない。発達障害について考えることは、“個”を見つめることにつながるの。

 今度の日曜日(九月二十四日)の夜、“発達障害 子育ての悩みスペシャル”と銘打って「ウワサの保護者会」と「あさイチ」のコラボ番組が放送される。スタジオに発達障害のお子さんを持つ保護者をお招きしたんだけど、我が子と同じクラスになった子のお母さんから「ハズレだわ」と言われたなんて悩みも飛び出して、ボクも咄嗟にはどう答えていいか分からなかった。発達障害を周囲に伝えるか否かも論点になったわ。

 発達障害を告白した栗原類クンも同プロジェクトの番組に出演。堂々とした話しぶりに感動した。認められることで、その人の良さが花開くの。一人一人が違っていて、それぞれがありのままに輝く社会をつくるために、まず「発達障害」を知ることが大切。大きな第一歩を踏み出したワ!

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