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春場所直前の椿事に角界騒然
貴乃花“丸坊主”の謎を追う

source : 週刊文春 2016年3月17日号

genre : エンタメ, スポーツ

気合の表れか
Photo:Kyodo

「あの頭を見たとき、報道陣は、そりゃ驚きましたよ」

 春場所が行われる大阪で3月3日に行われた貴乃花一門後援会の「激励会」を取材した相撲担当記者はこう振り返る。この会に主賓である貴乃花親方(43)が丸坊主になって登場したのだ。一般に頭を丸める場合、何か謝罪の意を表すためのことが多いが……。

 一体、何が起きたのか?

 相撲担当記者が続ける。

「前日に頭を丸めたそうですが、あの会では、理由を聞ける場面がなくて……。貴乃花親方は自分の思ったままに行動する人ですから(笑)、何か思うところがあっての行動だろうとは思いました。そこで、春場所後に行われる理事長選挙に向けてのことだろうと考えました。話を合わせた訳ではないですが、翌日の記事ではどこも『決意の表れ』のように書いていましたね」

 高校スポーツでもあるまいに、選挙戦に向けて気合を入れるために坊主頭にすることなどあるのか。ベテラン相撲記者に聞くと、「やっぱり八角理事長とガチンコ勝負になる理事長選挙に向けて、気合を入れるためだったらしい」と語り、こう解説する。

「あの会の挨拶の中で貴乃花親方は『誰が理事長になっても伝統文化は国になくてはならない。“戦争”のない世の中を求めなければ』と語っています。一見、何を言っているか分かりませんが(笑)、“戦争”は理事長選に関する“リーク合戦”を指しているようです。貴乃花親方は双方の陣営がメディアを使って情報戦を繰り広げていると思っているそうで、そうではなく、オープンにやりたいというメッセージだったようです」

 注目される理事長選、現時点では「どちらが勝つか、全く分からない」(同前)という。

「ひがみ、やっかみが渦巻いていて、票読みが難しい(笑)。

 若手の親方たちは、相撲協会の上からの押し付け体質を、貴乃花親方に変えて欲しいと期待している。

 一方、年長の親方たちは、先輩を先輩とも思わない(笑)、貴乃花親方に戦々恐々としている訳です。たとえば、今の相撲協会は65歳定年で一部は再雇用されて70歳まで働けますが、貴乃花理事長になったら、その審査が厳しくなるだろうと警戒しています」(同前)

 坊主頭の無言のプレッシャー。選挙戦にどう響くのか。

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