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連載シネマチャート

これまでにない角度からホロコーストを描く 映画「ブルーム・オブ・イエスタディ」を採点!――シネマチャート

〈あらすじ〉

ホロコースト研究所に勤める40歳のトト(ラース・アイディンガー)は、ナチス親衛隊員の祖父を告発した著書で世間に認められたが、家族から勘当され、夫婦関係もうまくいかず、情緒不安定な日々を送っている。研究所にフランスからやってきた研修生のザジ(アデル・エネル)は、ホロコーストの犠牲になったユダヤ人の祖母をもつ。コロコロと気分が変わり、トトの同僚バルタザールの愛人だと平然と打ち明ける彼女にトトは反発を覚えるが、心臓発作で急死したノルクス教授の悲願である“アウシュヴィッツ会議”の開催を目指して一緒に奔走するうちに、2人は次第に惹かれ合っていく。しかし、2人はそれぞれに秘密を抱えていた。

〈解説〉

監督は『4分間のピアニスト』のクリス・クラウス。戦争加害者と被害者の、孫世代の恋愛を、毒舌とユーモアを交えて描く。126分。

  • 中野翠(コラムニスト)

    ★★★☆☆歴史的因縁を背負った若い男女という設定は面白いのに、主演の青年役に魅力(外見、役柄)が感じられず。犬が救いに。

  • 芝山幹郎(翻訳家)

    ★★★☆☆キレやすい男と面倒臭い女を組み合わせてホロコーストに絡める。ややくどい手口だが、変化球が意外な動き方を見せる。

  • 斎藤綾子(作家)

    ★★☆☆☆悲しみの深さに辟易した結果か、これをユーモアと感じねばならない演出についていけず。耐えがたい2時間に虫唾が。

  • 森直人(映画評論家)

    ★★★☆☆歴史のトラウマを今につなぐ着眼が秀逸。そのわりに余計な設定を盛りすぎ。喜劇としての洗練があれば傑作と思えたかも。

  • 洞口依子(女優)

    ★★★☆☆ユニークな角度からホロコーストの古い呪縛に切り込み、ルーツの切なさは愛も笑いも憂いも含む。可愛いパグ犬も活躍。

  • もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
  • 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
  • 料金の価値は、あり。★★★☆☆
  • 暇だったら……。★★☆☆☆
  • 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
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INFORMATION

「ブルーム・オブ・イエスタディ」(独、オーストリア)
9月30日(土)より、Bunkamura ル・シネマほか全国順次ロードショー
監督:クリス・クラウス
出演:ラース・アイディンガー、アデル・エネル、ヤン・ヨーゼフ・リーファース、ハンナー・ヘルツシュプルング ほか
http://bloom-of-yesterday.com

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