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巨人“豪華すぎる二軍”が3連覇 決してめでたくはない「台所事情」

内海はイースタンで6勝0敗(防御率2.35) ©共同通信社

「育成上手の広島がウエスタンで優勝したのとは、巨人の場合、意味合いが違う。内海(哲也)が6勝、大竹(寛)が5勝してますが、彼らが二軍で勝ってもねぇ」

 スポーツ紙デスクが嘆息するのは、28日にイースタンリーグを3連覇した巨人の“豪華すぎる”二軍のこと。

 その3日後には、高橋由伸監督率いる一軍が、導入11年目にして初めてCS進出を逃すという何とも皮肉な結果となった。一軍の弱体化の背景には阿部慎之助ら主力選手の高齢化があるが、3連覇するほど強い二軍からイキのいい若手があがってきてもよさそうなものだが――。

「例えばイースタン最終戦に出場した顔ぶれを見れば、台所事情がよくわかります」

 とはベテラン記者の弁。この日の巨人二軍で出場していたのは、堂上(剛裕、32、14年目)、北(篤、28、11年目)、立岡(宗一郎、27、9年目)、藤村(大介、28、10年目)、松本(哲也、33、11年目)といった面々だ。

「今季のイースタンで藤村は約250打席、堂上なんて300打席以上打ってます。それだけ若手に与えられるべき打席が削られている。本来なら一軍の戦力になってなきゃいけない選手たちが二軍で試合に出てるんだから、そりゃ強いですよ」(同前)

 二軍戦に彼らのような選手が出場することで、結果的に若い選手たちのチャンスは奪われる。ちなみに今季、巨人の選手でイースタンリーグの規定打席に到達しているのは、岡本(和真、21、3年目)と吉川(尚輝、22、1年目)の2人しかいない。

「例えば日本ハムの場合、規定打席に5人到達しています。それだけ巨人に比べて、育成の場として機能しているといえます」(同前)

 イースタンの個人成績で打撃十傑に入っている巨人の選手は岡本だけ。14年ドラフト1位の岡本は将来の中軸として期待されているが……。

「岡本は開幕一軍入りをしましたが定着できなかった。力不足は否めませんが、目先の勝利重視で若手にチャンスを与える余裕がないんです。野球ファンも高齢化しており、彼らに馴染みのある名前が求められるから、結果としてベテランがなかなか出て行かない。悪循環です」(同前)

 聞けば聞くほど空しい巨人二軍の強さなのだった。

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