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【日本シリーズ】博多駅の明太子屋のおばちゃんから感じたホークスの強さ

文春野球コラム 日本シリーズ2017

【監督・梶原紀章からの推薦コメント】
 2連敗と分が悪いですが、パ・リーグはここから反撃開始です。3戦目は東北楽天・かみじょうたけしさんです。一年間ホークスの強さを肌で感じてきた彼ならではのコラムです。そろそろパ・リーグの力を見せつけましょう! We are パ・リーグ!

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福岡に乗り込んで気づいたホークスの強さの源

 日本シリーズも2試合が終わり、第1戦ではソフトバンクが10−1と大勝し、第2戦もDeNAがホームラン攻勢で逆転するも、7回の今宮健太選手のホームインがビデオ判定の結果セーフ、それが決勝点となり結局ホークスの2連勝で第3戦を迎えることとなった。しかし、思い出してほしい。昨年の広島vs日本ハムの日本シリーズ第2戦でも1−1で迎えた6回、広島の田中広輔選手のホームインがアウトと判定されるも同じくビデオ判定の結果セーフ、それが決勝点となり広島がホームで2連勝した。

 だが結局北海道に戻り、日本ハムがそこからの4連勝で日本一になった事を考えれば、実は今んとこDeNAペースだったりして? ……なんて事も考えたりしちゃいます。

 別にどちらかを応援している訳ではないのですが、やっぱり4連勝で日本一になりパ・リーグの強さを見せつけてほしい気持ちもあれば、下克上なんて言葉は使いたくもないですが、個々に実力のある選手はたくさんいるがどこか哀愁を感じてしまう、そうどことなく我が松竹芸能と同じ匂いがするDeNAの強さを見たい気持ちもあるんです。まぁDeNAの源流をたどれば1953年の大洋松竹ロビンスにたどり着く訳だが、そこからコンビ名をとり「ロビンス」という漫才コンビで芸人人生をスタートさせ、約9年その名前で活動していた自分にとってはちょっと気持ちが入ってしまうのは自然の流れなのかもしれない。

 しかしDeNAにとっては横浜に戻ることができるのは大きい。これは地元に帰る事が出来るという表現よりも福岡を出ることができると言った方が正しいのかもしれない。やはりソフトバンクのホームでの強さは異常で、今季も交流戦をあわせると52勝20敗、勝率は.722。西武、日本ハムに至ってはヤフオクドームで今シーズン1勝づつしかしていないのである。

 この強さはどこからくるのか?

 もちろんシンプルにチーム力もあるわけだが、クライマックスシリーズのファイナルステージの初戦、福岡に乗り込んで気づいた事がある。

 土地勘があまりない事もあり、移動にタクシーを何度か使ったが、野球場に向かう、野球場から何処かへ、このタクシーの道中は全てがソフトバンクの話。

「柳田いなくても大丈夫ですよー、ホークスはディフェンスがいいですから」
「正直、楽天は外国人抑えたらあとは恐くないですもんね」
「塩見って誰ですか?」

 楽天ファンが乗ってきているという概念すらなかったのです。もちろん、クリムゾンレッドのユニフォームはカバンの奥にそっとしまい運転手さんのホークス知識を勉強させてもらってましたが、この街でのホークスの存在は凄いのです。