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連載すごいアート

林 綾野
2017/10/20

ゴッホと日本の深い縁が分かる『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』――すごいアート

 西洋が日本ブームで沸き立つ中、浮世絵と出会ったゴッホは大の日本ファンとなる。色彩や構図、その全てに魅了された彼は、夢中で浮世絵を買い漁り油絵で模写までした。

 35歳の時、パリから南仏のアルルに移ると、陽光溢れるかの地を「日本のようだ」と思い込む。日本への憧憬を胸に、北斎や広重を意識しながら風景を描いては心躍らせた。

 1890年、ゴッホは37歳で亡くなる。すると今度は、白樺派を筆頭に日本でゴッホ人気が沸騰。佐伯祐三など多くの画家が終焉の地オーヴェールを訪ね、彼に想いを馳せた。

 ゴッホと日本には、そんな敬愛を交わした深い縁があるわけだ。本展では浮世絵を模した《花魁》をはじめ、日本の影響が認められる約40点のゴッホ作品、さらにこの画家を愛した日本の芸術家たちの絵画や資料も並ぶ。それにしても、南仏に日本を重ね見るゴッホの想像力の逞しさには驚くほかない。

INFORMATION

『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』
10月24日~2018年1月8日 東京都美術館 月休 03‐5777‐8600(ハローダイヤル)
http://gogh-japan.jp/