昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

プチ鹿島
2017/10/27

第48回総選挙「紙面総括」して見えてきた、小池百合子の瞬間風速

選挙翌日の朝日・産経の論調を比べ読み

 第48回衆院選終了。

 不思議な選挙であった。

 投票日(22日)の産経新聞は「安倍政権5年 審判は」と1面で問うていたのだが、その下の「『最後の訴え』に聞き入る聴衆ら」という写真はバスタ新宿前で演説する立憲民主党の枝野幸男代表らであった。SNSでも話題になったこの1面。

産経新聞 10月22日1面

 産経なら安倍首相の写真でいきたかっただろうに、インスタ映えならぬ1面映えする熱気のある写真を選んだらこうなってしまったのだろうか。なんかチグハグ。

選挙期間中の本音がポロポロと

「圧勝」のはずの自民党本部の表情が険しかったのも不思議だった。日本列島に台風直撃という事情を差し引いても「手ごたえがないのに勝ってしまった」という事情があらわれているようにみえた。

 さっそく翌日の記事をみると、

《自民党幹部は「首相が一番嫌われていたが、小池さんが追い抜いて首相は2番になった。小池さんに感謝しないといけない」と語る。》(朝日新聞 10月23日)

《首相に近い閣僚でさえ「演説では『安倍政権』と言わず、『安定政権』への支持を求めた」と漏らした。》(同)

 と、選挙期間中の本音がポロポロと。

若狭勝の“告白”の波紋

 今回の「不思議な」選挙。象徴する人物をあげるとしたら希望の党の若狭勝氏だろう。

 小池百合子氏の片腕として、主役級の扱いで言動が連日注目されていた若狭氏。しかし投票箱を開けてみれば落選。

 え……!?

 いかにイメージ先行だったかよくわかる。若狭勝=希望の党そのものだったと言えまいか。

若狭氏と小池氏 ©石川啓次/文藝春秋

 そんな若狭氏について選挙後に次の記事があった。

「若狭氏明かした 百合子氏不出馬知っていたから『次の次』発言戦略的だった」(日刊スポーツ 10月24日)

 希望の党失速の原因の1つとなった「(小池氏の出馬は)次の次」発言について、

《私は小池さんが出馬しないのを知っていたから、戦略的に言った》

《公示直前に期待が一気にしぼむより、早めにクールダウンさせる必要があった》

 と若狭氏が“告白”しているのだ。