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香川真司のとった行動に「賛否」 代表落選で異例のスタンド観戦

 11月10日、欧州遠征でブラジルと対戦したサッカー日本代表は、1対3で敗れた。その結果に驚きはないが、スタンドに代表から落選した香川真司(28・ドルトムント)の姿があったことには誰もが驚いた。

「今回の試合では、世界屈指の攻撃力を誇るブラジルが相手ということもあり、中盤を守備的な選手で構成。香川のほか、本田圭佑(31)と岡崎慎司(31)という不動のメンツ3人が落選し、話題となっていました」(スポーツ紙記者)

 ハリルホジッチ監督は、メンバー発表会見後の囲み取材で「(3人は)皆さんの好きな選手だから外した」と発言し、就任以来良好な関係とはいえないメディアを“挑発”した。

「今回の遠征は、来年のW杯へ向けた新ユニフォームのお披露目試合でしたが、そのモデルになっていた香川が落選し、サプライヤーのアディダスも大混乱でした」(同前)

キリンチャレンジカップのニュージーランド戦(10月6日)は背番号10で出場した香川真司 ©文藝春秋

 香川自身は落選直後、「理由がわからない」とメディアの前で怒りを露わにし、監督に“直談判”することを示唆。試合当日、350キロの道のりを試合会場まで駆け付けたのである。

「試合後ロッカーへ来てくれて話もしました。彼の状況を考えたら、試合を見に来るのは難しいことだと思う」

 そう語ったのは、この試合に出場し、1得点を挙げたDFの槙野智章だ。結局、香川が監督と話している姿は見てはいないというが、一方で今回の香川の言動に対しては「選ばれる立場の選手がその選考に公の場で異を唱えるのは、違和感がある」(代表OB)という声もある。

 本田も試合翌日、ツイッターで、自分が出ても結果は変わらなかったと断ったうえで、〈(ブラジルと)差が縮まるどころか広がってる〉と述べたが、前出のスポーツ紙記者は、こう語る。

「ハリルホジッチ監督は、攻撃に関してはスピードや強さなど、個の能力に重きを置く傾向があります。香川や本田は、周囲との連携で相手を崩していく従来の日本代表のスタイルを象徴する選手。特に香川は負傷の影響もあって、所属クラブでも出遅れた。ようやく復調してきたものの、実は“当落線上”です」

 W杯を来年6月に控え、指揮官は「W杯のメンバーは私自身にもまったくわからない」と語る。香川の行動は吉と出るか、凶と出るか。