昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

池上 彰
2017/11/24

池上さん、トランプ大統領のアジア各国歴訪にはどんな成果があったの?

池上さんに聞いてみた。

Q アジア各国を歴訪したトランプ大統領。どんな成果がありましたか?

 11月14日、アジア歴訪を終えて帰国の途についたトランプ大統領。「貿易不均衡を解決したい」と意気込んでいましたが、どんな成果があったのでしょうか。(60代・女性・主婦)

A お土産は中国側がお膳立てした「莫大な取引」です。

 トランプ大統領にとっては、「大きな成果」と自慢できるものだったということです。客観的には、たいした成果とは言えないものですが。

 トランプ大統領は、アメリカに帰ると、「日本や韓国がもっとたくさんの武器を買うだろう」と胸を張りました。武器のセールスマンとして日本や韓国に来たのか、と思ってしまいますね。

トランプ大統領 ©雑誌協会代表

 中国では米中間で莫大な取引が成立したと発表されました。ところが、その中身を見ますと、中国がアメリカから多数のボーイング社製旅客機を購入するという話は、前に習近平国家主席が訪米したときに発表したものでした。

 その他の契約の多くは、暫定的な契約で、あとで破棄することが可能なレベルのものです。つまり、「たくさんの成果があったぞ」と自慢できるように、中国側がお膳立てしたお土産だったのです。

 このお土産にすっかり気を良くしたトランプ大統領は、「アメリカの対中貿易赤字は中国に責任があるわけではなく、歴代のアメリカ大統領に責任がある」と言ってのけました。中国の勝利、ということでしょう。

「○○さんに聞いてみた。」のコーナーでは、みなさまからの質問を募集しています!

質問投稿フォーム