昭和34年(1959年)創刊の総合週刊誌「週刊文春」の紹介サイトです。最新号やバックナンバーから、いくつか記事を掲載していきます。各号の目次や定期購読のご案内も掲載しています。

経団連会長企業・東レ 子会社でデータ改ざん

 神戸製鋼、三菱マテリアルなどで相次いで発覚した検査データ改ざんが、東レの子会社でも行われていたことが、「週刊文春」の取材でわかった。

 この子会社は東レが100%出資する「東レハイブリッドコード」(以下、東レHC)。自動車向けを中心に、東レグループの産業資材用繊維加工の最重要拠点として、国内外でシェアを拡大している。東レ関係者は、「週刊文春」の取材に次のように証言した。

「顧客提出用のデータ改ざんが10年程前から行われていました。主な対象製品は『タイヤ用ポリエステルコード』。タイヤの骨格にあたる『カーカス』という部位に用いられる繊維製品です。顧客と取り決めた強度を満たしていないにもかかわらず、検査データを改ざんし、規格を満たしているかのように偽り、提出していました」

8年にわたり検査データを改ざんしていた(東レHCホームページより)

 ポリエステルコードは、乗用車用タイヤのほぼ全てに使われる極めて一般的な部材。東レHCは国内の全タイヤメーカーに製品を供給しており、万が一、リコールとなればその被害は甚大になる。

「不正は、東レHCの品質保証室長が中心になって行っていました。神戸製鋼の検査データ改ざんが発覚するのと前後して、役員が各取引先に説明に出向いています。現在、タイヤ製品の安全性を確認中で、問題がなければ内々に収束させる方針だといいます」(同前)

 東レHCに取材を申し入れると、11月27日、次のように回答した。

「弊社では、お客様と取り決めていた規格値に対して、規格値を満たしていないものの検査成績書のデータを書き換えた事案を把握しております。

 調査の結果、規格値内への書き換えが149件、対象社数は13件。書き換えの期間は2008年4月から2016年9月。関与者は当時の品質保証室長とその前任の2名。

 弊社他部署または品質保証室の他のメンバーの関与はなく、従っていわゆる組織ぐるみには当たらないと考えています。

 現在、13社中11社への説明が完了しており、これまでのところ安全性に問題があるとのご指摘はいただいておりません。しかしながら、このような事態を招いてしまい、関係者の皆様にご迷惑とご心配をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」

 東レ本社も改ざんを認めたが、同様に組織ぐるみの不正は否定した。ただ、不正は8年にわたり、2代の品質保証部門責任者が関わっており、会社として不正を認識していなかったのかどうかが、今後問題になりそうだ。

榊原経団連会長は東レの前社長 ©文藝春秋

 東レは、日本の財界トップ・日本経団連会長の榊原定征氏の出身企業であるだけに、対応が注目される。

 11月30日(木)発売の「週刊文春」で詳報する。

※このスクープ全文はYahoo!ニュースで1本税込108円で読むことができます。

ATTENTION

このスクープの全貌は以下のチャンネルで11月30日より全文公開します。