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人気はあるが五輪に行けず…
男子バレーに打開の道はあるか

source : 週刊文春 2016年6月16日号

genre : エンタメ, スポーツ

キャプテン清水も奮闘したが……
Photo:Kyodo

「日本は開催国特権の2試合の指名試合で開幕戦と第2戦の相手を選んだ。当然、2連勝スタートを想定していたはず。それなのに、第2戦で中国にストレート負け。その時点で事実上の“終戦”でした」(スポーツ紙デスク)

 リオ五輪世界最終予選兼アジア予選で、日本の男子バレーは2勝5敗で8カ国中7位に終わり、2大会連続で五輪出場権を逸した。石川祐希(20)というイケメンの逸材が登場したこともあり、チケットはほぼ完売。視聴率も初戦15.2%、第2戦が13.8%といずれも女子を上回ったが、結果だけは出せなかった。

 一方で、女子は出場権を獲得しているが、何が違うのか。

 ベテランのバレー担当記者はこう嘆く。

「やはり女子の方が選手のレベルが高いんです。底辺の広さに違いがあって、小学生の大会の参加選手数の男女比は1対9ぐらいで圧倒的に女子が多い。さらに、ある日本代表OBがぼやいていましたが、厳しく教えたら今の子は辞めてしまうそうです。進化どころか、退化しています……」

 44年前のミュンヘン五輪で世界一になって以来、長期低落傾向が続く男子バレー。対策はあるのか。

「先を行っている外国から学ぶ必要があります。2013年にアメリカ代表のコーチ経験があるゲーリー・サトウ氏を監督に据えましたが、1年ほどで解任。もっと国際舞台で実績のある外国人監督を呼んで、腹をくくって任せるべきです」(前出・デスク)

 8年前、北京五輪の一次リーグで敗退したあと、男子バレーは監督を公募した。

「実は応募者の中にはジュリオ・ベラスコ氏(現アルゼンチン代表監督)がいました。彼はイタリア代表監督として世界選手権で2度優勝し、アトランタ五輪で銀メダルを獲った名監督。しかし、日本バレーボール協会は『やはり日本人で』と考えたのか、当時の植田辰哉監督を続投させた。あれがターニングポイントでした。ベラスコ氏はその後、2011年にイラン代表の監督になり、その年のアジア選手権で優勝し、同国をアジア一のバレー強国に育てた。今回の予選で初の五輪出場権を獲得しています」(同前)

“井の中の蛙”を脱しなければ、開催国として出場する東京五輪で赤っ恥をかくことになる。

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