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【広島】赤松真人が後輩・野間峻祥へ送った熱いメッセージ

文春野球コラム ウィンターリーグ2017

2017/12/02
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サプライズでユニフォーム姿を見せた赤松

 カープファンで赤松真人のことが気にならない人はいないと思う。赤松は昨年12月に胃癌が発見されたことを公表した。そのとき治療をして現役復活を目指すと語った。そんな赤松からファンへ、9月のマツダスタジアムでのゲームの後に、ちょっと嬉しいサプライズがあった。赤松がユニフォーム姿を球場で見せたのだ。カープがゲームに勝利し、同時に進んでいた甲子園のゲームの結果によっては優勝という状況になった夜のことだ。多くのファンが球場に残ってスタンドから大型ビジョンで甲子園のゲームを観戦していた。結局カープの優勝は持ち越しになったのだけど、赤松は優勝したら胴上げに参加する予定で球場入りしていた。

 球場のファンへ挨拶するために、赤松を含む選手と首脳陣がグラウンドに出てきた。ベンチに戻るとき赤松は軽く手を上げた。たくさん選手と首脳陣がいるから、スタンドから赤松がいることを見つけるのは難しかったかもしれない。だから赤松は軽くアピールしたのだと思うけど、少し照れくさそうだった。赤松は復活のためのトレーニングを始めたところで、もちろん今シーズンはゲームに出場していない。それで遠慮があったと思う。そんな赤松の上げた手を菊池涼介がとり「もっと目立たないと」と言わんばかりに大きく振った。松山竜平も赤松に近づき、もう片方の手をとって上げた。ナイスだ、菊池と松山。赤松は両手を上げながらベンチに戻ってきた。みんな元気そうな赤松をみてホッとしたはずだ。ベンチに着くころにはスタンドから赤松へ大きな拍手が送られていた。

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 1年前に東京ドームで優勝を決めたとき、赤松は胴上げの中心で笑顔を爆発させていた。遠慮はいらない。その胴上げの中の様子はTV番組で観ることができた。まず緒方孝市監督が胴上げされ、次に新井貴浩が呼びかけて黒田博樹が胴上げされた。そのあと赤松が「新井さん、早く」と大声で新井を手招きしていた。赤松が遠慮する新井の足をつかみ、周りが揃うと胴上げが始まった。カープファンにとって感慨深いシーンだった。新井のFA移籍の補償でタイガースから来たのが赤松なのだ。赤松のキャリアは新井のFAの影響を受けた。月日が過ぎチームメートになって、赤松はその新井の胴上げをリードしていた。

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