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特集
どうする保育園。どうなる待機児童。 国会議員、地方自治体トップ、当事者に連続インタビュー

渋井 哲也
2017/12/07

保育園見学では、子どもに「園長先生は誰?」と聞いてみる

――保育園選びで気をつけるべき点はありますか。

 上田 「入れるかどうか」ばかりに気を取られていますが、質を問うことも大事です。マスコミで大々的に宣伝しているような保育園は、たいてい中の保育はいい加減です。普段は園長先生が不在、あるいはスカート姿で保育に関わっていないのが一目でわかる。子どもと向き合っていると、PRしている暇なんてありませんよ。

 伊藤 確かに思い当たる保育園はありますね。どことは言いませんが……。

 上田 みなさん、保育園の見学に行く機会があると思いますが、保育士同士がきちんとコミュニケーションを取れているかチェックしてください。園長と保育士の関係も重要です。園長が高圧的な態度を取っている園では、保育士がのびのび働けず、子どもにしわ寄せが行きかねません。

 また、年長の子どもさんを見かけたら、「園長先生は誰?」と聞いてみるのもいい。園児が「園長先生!」と大声で指さしたり、園長の膝に抱きついたりしたら「合格」です。一方で、「知らない」という返事や怖がって近寄らない場合は、要注意の園長です。園長が真剣に運営しているかによって、保育園の良し悪しが決まるのです。

 伊藤 認可外保育園の場合には、東京都福祉保健局のホームページに立ち入り検査の情報が載っています。また、「福ナビ 東京都福祉サービス第三者評価」 (http://www.fukunavi.or.jp/fukunavi/hyoka/hyokatop.htm)というサイトは、職員と利用者を対象としたアンケート調査を踏まえた各種保育園に対する評価結果を公表しており、こちらも必見です。

 

 本目 私が見学して「良かった」と感じたのは、布おむつを使っている保育園でした。もちろんご家庭でも布おむつ強制というわけではありませんし、布おむつの洗濯はすべて園で行っています。そこは、送迎でお母さんが遅れてきても、絶対に叱りません。なぜならば、叱られたお母さんが家で子どもを叱るからだと。そこまで考えられている。地域でも評判がいい園ですね。

 伊藤 新宿区のある園では、お母さん、お父さんが迎えにきたら、「よく頑張っていますね」と褒めることを徹底しています。保護者は子育てに苦労しているけれども、評価される機会はないですから。そこまで配慮している保育園は、見学をしても雰囲気が違いました。

 上田 施設よりサービス、施設よりも保育士――「子どもにとってよい保育がよい保育」だと先輩たちに教わりました。見た目の綺麗さや立地条件よりは保育士ですね。あと、ママたちの直感は大切にした方がいいと思います。

 本目 どうしても地の利が優先されてしまう傾向はあります。布おむつの保育園も、ちょっと駅から遠いのでそこまで人気がありません。ただ、逆に考えると「遠くてもいい保育園」が実は入りやすい場合もある。このあたりも考慮して保育園選びを検討していただきたいと思います。

 伊藤 命を預かる場所ですからね。

©文藝春秋

写真=榎本麻美/文藝春秋

ATTENTION

※編集部注:保育園の入園に関わる制度や点数計算の方式は、自治体によって異なります。正確な情報は、必ず自治体にお問い合わせください。

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