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野党国対トップ・辻元清美氏の意外な“保守人脈”

衆院当選7回のベテランに ©文藝春秋

 12月1日、国会近くの憲政記念館。立憲民主党の辻元清美国対委員長(57)が開いたパーティーには、意外な面々が集った。自民党の森喜朗元首相、河野太郎外相、中谷元・元防衛相らが駆けつけたのだ。

 ネトウヨ層から“左翼活動家”とバッシングされる辻元氏だが、実は太い保守人脈を持つ。

 辻元氏は1996年、社民党の土井たか子党首(当時)の秘蔵っ子として初当選する。世は自社さ政権。当時の自民党幹部の加藤紘一幹事長、山崎拓政調会長、野中広務幹事長代理らにかわいがられた。

「当時、参院のドンとして知られた村上正邦氏に法案の根回しをするため、埼玉の自宅を夜回りして、了承をとりつけた。質問でキャンキャン叫ぶイメージから、観念的な左翼と思って接すると、リアリストで外交・安保政策でも意外と現実路線。目上に対する気遣いはベテランから高評価です」(自民党関係者)

 2002年には秘書給与流用事件が発覚、有罪判決を受けて議員辞職したが、2005年の衆院選で政界復帰を果たす。2009年に民主党政権が誕生すると連立を組んだ社民党から国土交通副大臣に起用され、前原誠司国交相(当時)と関係を築く。

「2010年に社民党は沖縄問題を理由に連立を離脱しますが、辻元氏は批判的で離党。その後、民主党入りしました。福島瑞穂社民党党首(当時)からは、『理念より権力に近寄ることを選択したように思える』と批判を浴びました」(政治部記者)

 野党に転じると安倍晋三首相を何度も苛立たせる国会質問で名を馳せた。昨年9月には、海外出張で全国戦没者追悼式を欠席した稲田朋美防衛相(当時)を衆院予算委員会で厳しく批判し、涙を誘発。

「安倍首相の寵愛を受け、総理候補ともてはやされていた稲田氏の失態に、自民の中堅ベテラン、特に防衛族議員は大喜びでした。地元の大阪では維新に攻撃的で、対維新では自民と堂々と共闘しています」(同前)

 ただ、民進党関係者はその保守人脈を危惧する。

「野党第一党の国対委員長にもかかわらず、自民の要求をあっさり呑んで帰ってくる。今の森山裕自民党国対委員長は山崎氏の子飼いで、辻元氏に親近感があり、自民党国対にとって、与し易い相手と考えています」

「ソーリ」「ソーリ」と言っている方が楽だった?