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落合 陽一
2018/01/13

未来を予測する確実な方法は「それをつくること」

 他人にはできないことをやる能力以前に必要なのが、やりたいことをやる能力だ。受験勉強は、子どもたちのやる気をまったく育ててこなかった。なぜなら受験勉強は、ゲームと同じく、勝っている人以外は、楽しくないからだ。

 そんななか、日本の教育界が2020年からSTEAM教育へと舵を切ることになったのは評価できる。重点化が予定されるのは、S=サイエンス、T=テクノロジー、E=エンジニアリング、A=アート、M=数学。プログラミングが小学校から必修となり、かつてないほどアート教育に注目が集まっている。

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 それと同時に、未来が読める人間を育てるべきだ。パーソナルコンピュータの父とされるアラン・ケイに有名な言葉がある。「未来を予測する最も確実な方法は、それをつくることだ」。日本においては、未来に対する漠然としたロマンを語っているものとして誤解されがちだったこの言葉。しかし、その真意を私なりに翻訳させてもらうと、「未来のとある商材の価値を予想するには、それを発明しなければならない」もしくは「未来という同一の商材に対して、アービトラージは効くか」となる。たとえば、自動運転が実現されると分かれば、関連企業の株を前もって買うことができるのだ。