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「日本経済をまわすために、やはり浪費しなくては」辛酸なめ子×劇団雌猫 浪費女の生きる道座談会#2

2017/12/18

『浪費図鑑 ―悪友たちのないしょ話―』(小学館)でオタク女子の生態を明らかにした劇団雌猫の4人と、近著『おしゃ修行』(双葉社)でさまざまな浪費を告白している辛酸なめ子さんの座談会後編は、浪費とその効用について。どれほどまわりから白い目で見られようと、幸せのためにお金を使って、経済をまわす。「浪費女」としての正しい生き方指南です(前編が公開中です)。

辛酸なめ子さん

貯金がなくなると「家の中の何を売ろう」

ユッケ 貯金がない、どうしようってなったときに、出費を減らすよりも家の中の何を売ろうって考えちゃいますね。本や古着を、とりあえず売れるものと売れないものに仕分けていく。

辛酸 でも服って、たいした値段がつかないですよね。査定が厳しい。古着屋にもちこんだとき、元手は数十万なのに、0円をつけられてショックでした。

ユッケ だから大学時代は、後輩とかに売りつけていました(笑)。

辛酸 ああ……私も昔、友達に呼びだされて古着を売られたことあります。特にいらない服を、1枚1000円とかで。

かん 被害者側だったんですね(笑)。私は、SEVENTEENのイベント抽選に申し込むためにCDを何枚も買っちゃって。フリマアプリとかで売ればいいんでしょうけど、めんどくさいから布教用に配ってます。

劇団雌猫のかんさん、ユッケさん

辛酸 売るのも大変なんですよね。この前、ブランドのバッグを買ったんですが、手持ちの服に合わなくて。2万円くらいで出品してみたら、いきなり「1万円でいいですか」というメッセージが届いて。しかも傷を全部写真に撮って送れ、と。

ユッケ えーっ! そんな、一方的な。

辛酸 さらに、ギャランティーカードと袋もちゃんとつけて欲しいとか。売るためには、ひとつひとつの要求に、瞬時に返信しなきゃいけないんですよ。それでようやく売れたと思ったら、知らされていない細かい傷があったとマイナスのコメントを書かれてしまいました。物を売る苦労がわかっただけに、なおさらセールストークを断れなくなりましたね。

ユッケ 店員さんに悪い、と?

辛酸 これだけ長く会話したんだから、労働時間も考えると買わないと悪いかな、みたいな。

かん わかります。ノルマもあるだろうし、と使命感が芽生えちゃうこと、よくあります。

飲み会は「人の悪口で盛り上がることも多いので、運気が下がる気がします」

ひらりさ 辛酸さんは、節約はしていますか?

劇団雌猫のひらりささん

辛酸 最近、格安スマホに変えましたね。あとは飲み会にあまり行かないとかでしょうか。あんまりお酒が飲めないので、場がしらけると悪いですし。それにああいう場って、けっきょく人の悪口で盛り上がることも多いので、運気が下がる気がします。

かん わかります。飲み会って、グダグダしていて波動が悪い。私も気が乗らない飲み会には行かないのが最大の節約です。

ユッケ 最後の1時間は、無意味な話しかしていないことも多いですよね。私もけっこう、交際費を削ってしまっていますね。究極は、あまり親しくなかった地元の同級生の結婚式。

辛酸 ドレスを買ったり、髪をセットしたり、ご祝儀以外もかさみますもんね。

ユッケ そうなんです。交通費もかかるし、大変申し訳ないけど用事があるから代わりにこれを、ってちょっとしたプレゼントを贈ったほうが安い。すごく嫌な奴ですけど。

辛酸 でも、そのほうが向こうも嬉しいんじゃないですか。

ユッケ だといいなと思っているんですが。